21人の新人誕生 安田祐香、吉田優利、アン・シネらが合格/女子プロテスト
合格アン・シネ 前夜はビールを“ぐびっ”で気持ちの切り替え
◇国内女子◇最終プロテスト最終日(8日)◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇6398yd(パー72)
ツアーで人気のアン・シネ(韓国)がキャリアを左右する関門を突破した。初挑戦のプロテストを通算1アンダーの15位で合格した。
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20位タイの合格ラインに1打差から出て、強風の難コンディションの中、3バーディ、3ボギーの「72」と耐え抜いた。開口一番、日本語で「うれし~」と安堵の笑みを浮かべた。いつもはミニスカートが多いが、長ズボン姿。前日に母国では日本の記事を翻訳した韓国語の「スカートを履きます」とコメント交じりの記事が載り、コメント欄には「集中しろ」という書き込みが相次いだという。「だからスカートをはくわけにはいかなかった。そもそも翻訳が、おかしいような…。でも良かったです」とおどけた。
「77」をたたき首位から17位に後退した前日、帰りの車内で涙を流した。「悔しさ、悲しさ、怒りがこみ上げた。でも私自身が弱くなってはダメだと思った」。普段なら試合中は控えるアルコールを口にした。キリンの缶ビール「一番搾り」(350ml)1本を飲み干し、「気分も良くなった。大きいの(500ml)にするか、小さいのにするか迷ったんですけどね」。ようやく解放されて「今日は大きいのを、飲みます」と、茶目っ気たっぷりに笑った。
「朝はとにかく雰囲気もピリピリしていた。気を遣う感じもあった。ただ、戦わないといけないという気持ちで、勝てました」。母国ツアーの退路を断って参戦を続ける日本ツアーで、次は来季出場権をかけた1次予選会(11月26日~)となる。ツアー規定の変更で、過去に類を見ないほどの狭き門になった第一関門をクリアしたセクシークイーンが、「一つ一つ、一段一段上がっていく」と言い切った。(岡山県笠岡市/林洋平)