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澤田知佳 一度は家族に引退伝えるも「もう一回やりたい」/女子ゴルファーの新たなサバイバル その(2)

「中国語はニーハオ(こんにちは)とシェイシェイ(ありがとう)しか知りません」。中国ツアーQT(予選会/中国・海南省の神州GC、15日開幕)を目前に控えた前週、21歳の澤田知佳は大阪・堺市内の練習場で調整に励んでいた。

2019年は日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の正会員ではなく、単年登録者として国内ツアーに参戦。19試合に出場し、賞金ランキング114位(350万5000円)に終わった。「パットが入らなくなってきて、それがショットにも影響した。パターは元々好きなほうでしたが、しっくりとこない」。昨年秋から新しいコーチに師事するなど試行錯誤。それでも3年連続3度目の11月プロテストは合格に3打届かなかった。

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プロテスト不合格を受け、一度は競技から引退することを家族に伝えた。父でティーチングプロの真佐也さんは「2週間ぐらいして、本人が『やっぱり、もう一回やりたい』と。全く力が発揮できないときは、見切りをつけないといけないが、ゴルフの内容もある」と振り返った。

「甘い世界じゃないし、自分で自分の遠征費などはまかなってほしい。自分はもっとできると思っているし、早いところ結果を出せと。今度のプロテストまで気持ちが持つのか、そういう部分ははっきりしないとダラダラいく。本人のモチベーション、やる気次第です」と続けた。

19年の海外メジャー「全英女子オープン」を制した渋野日向子勝みなみ新垣比菜らと同じ1998年生まれ。ジュニア時代から競い合ってきただけに、澤田は「みんなとは試合のときとかにご飯をよく食べていた。活躍は気にはなります」。アマチュアだった16年には予選会を経て、海外メジャー「全米女子オープン」に出場するなど、活躍を期待されていただけに悔しさも募った。

「調子は悪くないですし、自信もあります。コースが海の近くで風が強いらしいので、悪くても耐えていきたい」。米ツアー10勝のポーラ・クリーマーに憧れ、髪を結ぶリボンがトレード・マークだ。「中国でももちろん、リボンはします」と勝負の4日間72ホールに気持ちを高めた。(編集部・玉木充)

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2019年、多くの女子ゴルファーにとって職場を失いかねない荒波が押し寄せた。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のツアー出場優先順を決める予選会(QT)に出場するには、プロテスト合格などで得られる「正会員」の資格が必要になったためだ。それまではプロテストに通らなくても、QTで上位に入れば単年登録でプレーできたが、制度改定でスタートラインにすら立てなかった。そんな選手の行き場はどこにあり、何を目指すのか。「女子ゴルファーの新たなサバイバル」を随時伝える。

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