新垣比菜3位 下川めぐみら首位/女子ファイナルQT3日目
「見た目は良くないが…」エイミー・コガはガムかんでテンション緩める
◇国内女子◇QTファイナルステージ 3日目(2日)◇葛城ゴルフ倶楽部 宇刈コース(静岡)◇6412yd(パー72)
「リラックスというか、歯を動かすとテンションが緩む。かみ始めたらプレーが安定し始めた」。1番ティグラウンドに立つ前、エイミー・コガはガムを2、3個口に放り込んだ。
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「今年の調子が良くなくて、いっぱい練習していい調子ほど、いけるというときほど、大たたきしていた。力が入っていた。逆に調子が悪くて不安があるときの方がスコアは安定した。なんでだろう。練習する意味ないじゃんと」
新しい試みは9月「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」から。同大会は2日目に「66」を出すなど、16位で終えた。米男子ツアーではタイガー・ウッズやフィル・ミケルソンがガムをかみながらプレーすることもあったが、女子ツアーでは数少ない選手だ。
2020-21年シーズンは8試合連続で予選落ちを喫し、「練習場では本当にいいショットを打っていたのに、ティグラウンドではどっかに行く。たった20分で何が起きたんだろう」とショットの不振に頭を悩ませていた。
「見た目は良くないが、言っている場合じゃない」と背に腹は代えられない。活躍の場を守るためには試せるものは試してきた。極度のプレッシャー下にある選手にとって、ガムによる唾液分泌効果が精神安定剤になっている側面もある。
「ボギーや、ハーフターンのときにガム代えますよ」とこの日は4バーディ、2ボギーの「70」でプレー。通算3アンダーで9位につけ「あまり記憶がないが、平和に終わったかな」と笑顔を見せた。
「ゴルフはいいショットを打つより、いつも通りのショットを打つ方が大切。ミラクルショットは狙っていない。いつも通りのプレーが試合では難しい」。2022年シーズンの職場を守るためにも、肩の力を抜いて最後の18ホールに向き合う。(静岡県袋井市/玉木充)