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グリーン上でPWチップ 高橋彩華は「初めて」の奇策からバーディ

◇国内女子◇リゾートトラストレディス 初日(26日)◇メイプルポイントGC (山梨)◇6580yd(パー72)

ロープサイドのギャラリーの“ひそひそ声”は耳に届いていた。最終18番(パー5)、グリーン上で30m近いイーグルトライを残した高橋彩華はパターではなくPWを握った。芝を傷つけないか…という不安はキャディの「(削ったら)俺が埋めておく」という助言が解消。15ydほどキャリーさせたボールはカップに吸い寄せられ、2m手前で止まった。

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この3打目のポジションからは目の前に大きなこぶがあり、「パターで打つとライン取りも距離感も難しそう」だった。ボールをクリーンに拾ったチップにはスピンもしっかり入り「イメージした通りに打ったのが、思ったよりも転がらなかった」というが、バーディパットを沈め、直前のギャラリーのざわめきを歓声に変えた。打球痕を作ることもなく一安心。「初めて」というグリーン上の奇策が成功し「レパートリーが増えそうです」と笑った。

4月「フジサンケイレディス」で待望の初勝利をマーク。その後も3試合で2回がトップ3だったが、前週「ブリヂストンレディス」でシーズン初の予選落ちを喫した。久々に訪れた週末の“オフ”も、「(ブリヂストンは)そんなに悪くなくて、かみ合わせがうまくいかなかった。『休め』ってことだったんですかね。リフレッシュの機会になった」と今年はプラスに考えられる。

気持ちを切り替えて臨んだ今週、この日は出だし1番(パー5)を手始めに、前半アウトで3バーディを奪った。アイアンショットで散髪した左へのミスをラウンド中に修正。最終ホールでの妙技が実って後半も1つ伸ばし「68」。4アンダー2位と上々の滑り出しに仕上げた。

「このコースはアイアンがすごく大事。左に行き気味なのを調整したい」。ショットメーカーらしいプレーで、激しくうねるグリーンを攻略していく。(山梨県上野原市/桂川洋一)

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