不動の言う「マイペース」ほど、恐いものはない・・・

先週の「廣済堂レディス」で13ヶ月ぶりの優勝を飾った不動裕理が、いよいよ本領を発揮してきた。単独首位を走る上田桃子に、3打差に迫る通算4アンダーの単独3位。それも初日「71」、この日「69」と尻上がりに調子を上げているだけに、明日の最終日に2週連続勝利を挙げる可能性は十分だ。

しかし、この日の滑り出しは決して良いものではなかった。1番をボギーとすると、4番パー4でも3メートルのバーディチャンスから3パットのボギー。しかし、これで目が覚めた。「4番の3パットからパットの感触が良くなりました。危機感が出たんですかねえ。これではいけない、と思ったんでしょう」と振り返る不動は、5番から7番まで3連続バーディ。結局この日は6バーディ、2ボギーとし、前日の7位タイから単独3位に浮上した。

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テレビインタビューで明日の組み合わせ（上田と横峯さくら）について聞かれ、「熱い戦いになるでしょうね」と答えた不動。その真意を尋ねられると、「だって、あの2人ですよ！若くて、なんか熱そうですよね。闘争心を出して、バチバチやりそうじゃないですか。今の若手はイケイケですから」と、勢いに乗る若手2人のイメージを表現した。

2人への印象に対し、自身については「私はマイペースしかできないから・・・」と控えめな答え。「私は1歩後退しているし、（2人を）見守っていきます」と場内の笑いを誘っていた。しかし、ツアー通算41勝を達成している不動がドッシリと腰を据え、背後から迫ってくる状況は、若い2人にとてつもなく大きなプレッシャーを与えるだろう。不動の“マイペース”ほど恐ろしいものはないことを、すべての女子プロゴルファーが知っている。