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アラームより先に目覚め 19歳の川崎春花が緊張と重圧乗り越えて2勝目

◇国内女子◇NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 最終日(23日)◇マスターズGC(兵庫)◇6585yd(パー72)

最終日、川崎春花はアラームをかけた予定時刻より1時間半以上前に目覚めた。「(昨夜)10時半ぐらいに寝て、起きたのは朝5時くらい。川のせせらぎのような、音楽を流したけど眠れなかった」。9月のメジャー「日本女子プロゴルフ選手権」は猛追して逆転した1勝だった。この日は初めての最終日最終組。優勝を強く意識した。

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出だし1番(パー5)は残り88ydを52度で3mに寄せたが、そこから3パットを喫してボギーを先行した。緊張した様子を見せずに淡々とプレーしていたものの、1番のスコアを書くときに手が震えていたことに気がついた。「緊張しているんだなって。みんなに『緊張してない』って言われるけど、めっちゃしてます」。笑って振り返った。

メジャー初優勝を大会史上最年少で達成した功績は、川崎を少し狂わせた。「まぐれにしたくない」との強い思いで臨んだその後の2戦は予選落ち。気持ちが空回りした。「ミヤギテレビ杯ダンロップ」では重圧で嘔吐したほど。「急に気持ち悪くなって。自分ではあまり(緊張を)気づいてなかったけど…」

ボギーの怒りを溜めて「絶対に取り返すという思いは強かった」中で迎えた2番でバーディとし、4番では10m以上のロングパットをねじ込みパーセーブ。耐えるプレーで「苦しいゴルフだった」が、流れを断ち切ることなく8番、9番の連続バーディにつなげていった。

後半は12番で痛恨の3パットボギーをたたいたが、13番で4mを沈めてこの日2度目のバウンスバックを決めた。最後のパー5となる15番では残り34ydの3打目を58度で50㎝につけ、これを決めて15アンダーとして単独首位に浮上した。「3打目を打つ前にトップで並んでいるのが分かっていて、そのあとはすごく緊張したけど、あそこのバーディはすごく大きかった」と話した。

初優勝した時よりも「今回のほうが緊張した」という。1勝目は後続組で出て逆転Vで、優勝パフォーマンスができなかったからだ。今回は数十センチにつけたウィニングパットを打つ前に高校の同級生でもあるキャディの森田彩聖さんと「勝ったらハグしよう」と相談していたそうで、地元の京都に近い関西での優勝に歓喜した。

複数回優勝を遂げ、「強いゴルファーであり続けたい」と目標を掲げる。理想はツアー通算17勝の上田桃子だといい、「スタンレーレディスでご一緒させていただいたときに、ゴルフも人柄もすごい、と心の底から思った。ラウンド中も話しかけて下さって楽しかった。話すときとプレーするときのメリハリ、その切り替えがすごいなと身近で思いました」。重圧を乗り越えた19歳が殻を破って飛び出した。(兵庫県三木市/石井操)

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