成田美寿々が休養を発表「精進していきたい」 引退は否定
誰にも相談せず決めた“休養” 成田美寿々「負けたくない気持ちを取り戻す」
「負けたくないっていう気持ちを取り戻す」――。11月のシーズン終了後に一時休養を発表した成田美寿々が10日、決断の裏にある思いを語った。
今季レギュラーツアーでは12試合で予選落ち10試合と苦しんだが、下部ステップアップツアーでは8試合のうち3度のトップ10入りも記録した。悩みの種だった1Wショットについて「イップスは、ほぼ治ってきた」と話し、10月「宍戸ヒルズレディース森ビルカップ」で3位に入ったときは手ごたえも感じられた。「やっと、ファンの皆さんに一週間を通して“成田美寿々”を見せられた試合」と独特の表現で振り返る。
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それでも、昨季が終わるころから考えていたという休養を決めた。シーズン中、スコアを伸ばす上位陣のリーダーボードを眺めても、どこか“燃えない”自分に改めて気づかされたことが大きかった。「闘志というか、悔しいと思う気持ちがないに等しかった。この気持ちでQTに出たら、かじりついてでも出てやると思ってやっている皆さんに申し訳ない。今年はダラダラやってしまった。中途半端が、一番イヤだったんです」。誰にも相談はしなかった。
期限は決めていない。「期限を決めると、結局、来年のQTに向けてやらないといけないとかあるじゃないですか。それは自分の心に良くないかなと思って」。2023年シーズンいっぱい、さらにそこからもう少し…となる可能性も否定しない。一方で「来年の3月に“やりたい”ってなっているかもしれない」とも。ひたすら自分の心と素直に向き合うつもりだ。
「もう一回、勝ち星を挙げたい。出産でツアーを離れて戻ってきた、とかはありますけど、自分から休んで、ここから復活できたら、また新しいパターンになると思う。『ちょっと休んでもいいんだ』じゃないけど、(周りの選手にも)“休む勇気”を与えられるかもしれない」とカムバックへのモチベーションは高い。この日はウェアのサポート契約を結ぶブラックアンドホワイトスポーツウェア株式会社のイベントに出席。集まったファンにも「戻ってくるのを待っていていただけたら。忘れないでください!」と力強く宣言した。(編集部・亀山泰宏)