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宮里藍さんが女子ジュニアを直接指導 米ツアー目指した秘話も明かす

米女子ツアー通算9勝、日本女子ツアー15勝を挙げ、2017年に現役を引退した宮里藍さんが主催する女子ジュニア大会「宮里藍インビテーショナルSupported by SUNTORY」が18日まで栃木県のピートダイGCで行われた。

4回目の開催となった今年は、大会推薦を受けた中学1年生から高校2年生までの32人が参加。2日間36ホールのストロークプレーで争われ、中嶋月葉(岡山・作陽学園高1年)が後続に3打差をつけて通算10アンダーで優勝した。副賞として宮里さんとのエキシビションラウンドの権利が、また中嶋ら上位5位の選手には来年の国内女子ツアー「宮里藍 サントリーレディス」の主催者推薦選考会の出場資格が与えられた。

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イベントでは、宮里さんの直接指導の時間もたっぷり設けられた。ピア・ニールソン、リン・マリオットが提唱するゴルフ哲学「ビジョン54」を基にした、主にメンタル面の上達メソッドを伝授した。例年のレッスン内容との違いのひとつが「思考の部分が強すぎるのも選手が疲れてしまうかもしれないと思い、フィジカルのドリルの紹介を多めにした」ところ。現役時代に試合会場でも実践していたバランスボールを使ったショット練習や、超スローモーションで素振りをする“太極拳スイング”も一緒に行った。

昨年に続いて実施した、選手の保護者向けの講習会では米ツアーを志したエピソードを披露した。中学1年生のとき、九州大会、全国大会につながる沖縄県予選で敗退し、悔し涙を流した宮里さんは父・優さんから「日本がダメなら世界へ行こうよ」と励まされて再起。すぐに米カリフォルニア州で行われた「世界ジュニア」に参加した。

現地で受けた「カルチャーショック」が忘れられない。「芝の上からいくらでもボールを打てる。2歳くらいの子が、パッティンググリーンで親御さんと遊びながらパターをしている。ゴルフがうまくなるためには、これほどいろんなことを許されているこの国、環境に絶対に来なければいけない」と当時の衝撃が輝かしいキャリアの原動力に。「私の“自尊心”を父は満たしてくれた」と家族のコーチとアスリートとしての向き合い方に感謝した。

トップ選手の入れ替わりが目覚ましい昨今の米ツアー。宮里さんも「攻撃的なゴルフを求められ、飛距離も出て、小技もパターもうまい選手がすごく増えている。私たちの時代はそういう選手はひと握りで、まだショートゲームで組み立てる私たちみたいな選手が要所で食い込めるチャンスがあったが」と目を見張る。「そういう中で古江彩佳ちゃんなんかは本当によく頑張っている。競争率が激しいところでこそ、自分の良さを生かさないといけない。考える力や術が財産になると思う」と後輩たちにエールを送った。

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