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882km走破から4位発進 菅沼菜々が描く理想のゴール

◇国内女子◇大王製紙エリエールレディスオープン 初日(16日)◇エリエールGC松山(愛媛県)◇6575yd(パー71)◇曇り(観衆1723人)

車の運転中、2時間おきに流れる『そろそろ休憩をしませんか?』のアナウンス。車内で6回も耳にする長時間移動を経て、菅沼菜々は今大会に臨んでいる。

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前週「伊藤園レディス」の会場となった千葉県のグレートアイランドCから、今週のエリエールGC松山までの走行距離は882km。車移動が基本となる菅沼は予選落ちしたこともあり、開幕前の日曜日(12日)に「休憩を挟みながら13時間かけて」移動してきたという。午前7時に出発した時計の針は、到着した頃には午後8時ごろを指していた。

すでに今季の「アクサレディス」(宮崎・UMKCC)から「ヤマハレディースオープン葛城」(静岡・葛城GC山名コース)まで905kmを移動するなど、長距離走行は慣れたもの。翌月曜は休養に充てたこともあって疲労感を見せない。それよりも、「先週の2日目に3連続で隣のホールに打ってしまった」ショット修正に身が入った。

「手振りに結構なっていて、段々とクラブが寝はじめて下から入るので、フェースが右に開いちゃうときがあればドローみたいなのも出ちゃって。先週の予選落ちをしたときは、スイングがもう、わけ分からなくなっちゃった」。3月の開幕戦から試合をこなしていくうちに、無自覚ながら少しずつ蓄積していった疲労から生まれたわずかな狂い。本来の姿といえる「縦に思い切って振るスイング」への修正を急いだ。

それでも拭いきれなかった不安は、開幕当日のティオフ前に「コースではないところで、普段は30球くらいしか打たないけど100球近くは打った」という練習でようやく解消。初日を6バーディ、1ボギーの「66」で回り、5アンダー4位の好位置でスタートした。

「残り2試合のうちに優勝したいのもあるけど、いまメルセデスランキングは10位。トップ10は外したくないし、もう少しで1億円(9862万2649円)になる年間獲得賞金もひとつの目標です」。大きな飛躍を遂げたシーズンを、少しの悔いを残すことなく走り切りたい。(松山市/石井操)

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