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史上初グランドスラムへ2打差2位ターン 申ジエが語る“最大の敵”とは

◇国内女子メジャー◇日本女子オープンゴルフ選手権 2日目(27日)◇大利根CC 西コース(茨城)◇6845yd(パー72)◇曇り時々雨(観衆3661人)

国内メジャー3冠目となる「リコーカップ」を勝ったのは2018年。申ジエ(韓国)にとって史上初の4大タイトル全制覇“グランドスラム”6度目の挑戦は、大いにチャンスのある位置で週末を迎えることになった。

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4バーディ、1ボギーの「69」で回り、首位と2打差の通算6アンダー2位に浮上。後半8番で喫した唯一のボギーは悔やまれるようでいて、「このコースでボギー1個はうれしいですよ」とほほ笑む。

初日に比べればティイングエリアが前に出たホールもあったとはいえ、もともと大会史上最長の総距離6845yd(パー72)のコース。それでも、ウッド系を多用する戦いは「私にとってよくあること」と望むところ。折り返し18番のバーディは、残り190yd近かったセカンドで4UTの低弾道ショットから。狙い通りにしっかりランを出してピンそば6mほどに絡めて獲った。

長いクラブに限らず、この日は元世界ランキング1位の技をフルにつぎ込んだ。ドローとフェード、ボールの高低を巧みに操り、「14本のクラブをほぼ全部使ったと思います。いろんな技術が必要なセッティングだった」と胸を張った。

聖地セントアンドリュース開催だった8月の海外メジャー「AIG女子オープン(全英女子)」は単独首位で迎えた最終日に逆転を許した。2位で大会3勝目を逃した激闘を「周りからも『いいプレーだったね』と言ってもらいました。でも私にとって、いま最も大事なのは明日、明後日のプレー。早く忘れたいんです」と話す。今回の全英女子に限らず、そうやってキャリアを紡いできた。「選手として一番気を付けるのは『満足』と『安心』だと思っている。どんなにうれしかったとしても、その試合は終わったこと。切り替えて、また新しい試合を一生懸命戦いたい」

日本女子オープンでは2017、22年と2度の2位がある。22年は優勝した勝みなみに1打及ばなかった。4位だった13年も2打差、3位の16年も2打差と何度も頂点に迫ってきた。そんな度重なる惜敗の記憶も過去のこと。残り36ホールの逆転に全身全霊を注ぐ。(茨城県坂東市/亀山泰宏)

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