両親ゆかりの北陸で“狙った”3冠 山下美夢有のVスピーチに母は涙「優勝して寄付を」
◇国内女子メジャー◇ソニー日本女子プロゴルフ選手権大会 最終日(13日)◇片山津ゴルフ倶楽部 白山コース(石川)◇6755yd(パー72)◇曇り(観衆5355人)
山下美夢有の表彰式の優勝スピーチに母・有貴さんが涙していた。「ことしはなかなか海外へ見に行くことができなかったので、ほんまに久しぶりのプレーを見られて…」。ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ7月の海外メジャー「AIG女子オープン(全英女子)」も、現地に帯同したのは父・勝臣さんとプロゴルファーの弟・勝将だった。今季初の国内ツアー参戦で堂々と勝ち切る姿に目頭が熱くなった。
有貴さんが石川・七尾市、勝臣さんが富山・滑川市出身で山下家にとって北陸は特別な場所だ。年に1、2回は両親の実家へお墓参りで足を運び、道中で北陸の海鮮や富山のご当地グルメ「ブラックラーメン」を堪能する時間を山下も大切にしてきた。昨季から米ツアーに参戦しても変わらず、ことしの夏も軽井沢でリフレッシュ休暇を過ごす前に両県へ。もちろんお寿司もラーメンも食べた。
勝臣さんが「メジャーとか、出る試合は全部優勝を目指してやっているので」と話したように、スポット参戦でもあくまで頂点を見据えて臨むスタンスは変わらない。その意味においては、両親ゆかりの地での史上11人目の国内メジャー3冠達成は“狙った”結果でもある。
6月「マイヤーLPGAクラシック」、8月「CPKC女子オープン」と今季米ツアーでの2勝時に両親は現地に不在だった。「目の前で、(母の故郷の)石川で優勝できてうれしいです」とほほ笑む山下の秘めた思いの一端を有貴さんが明かす。「優勝してから自分にできること、現地の人に寄付というか、そういう形で(恩返しを)すると言っていましたので…」
2024年に能登半島地震が発生した時にも日本赤十字社へ500万円を寄付した。能登地方は8月にも記録的な大雨に見舞われたばかり。プロゴルファーとして最高の結果で期待に応えるとともに、思いを形にして北陸に寄り添っていくつもりだ。(石川県加賀市/亀山泰宏)