ツアー初優勝のチャンスがまさかの結末へ。2位で大会を終えた渡邉彩香

国内女子ツアー「富士通レディース」最終日は、降雨によるコースコンディション不良のため中止となり、第2ラウンド終了時点で通算6アンダー単独首位に立っていたイ・ナリ（韓国）が今季2勝目を手に。1打差2位につけていた渡邉彩香、2打差3位タイの酒井美紀はいずれもツアー初優勝のチャンスを逸し、悔しさを滲ませた。

ランが減るウエットなコースコンディションは、キャリーだけで飛距離を稼げる渡邉にとって追い風に感じていただけに悔しさもひとしお。「雨で自分が有利になると思っていたので、何とかスタートできないかな、と思っていた。1打差で追いかける立場だったし、悔しいですね」と肩を落とした。

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それでも、キャリアベストとなる単独2位の成績を残して528万円を加算（36ホール短縮により75％に減額）。賞金総額を約1,400万円とし、賞金ランキングは67位から52位への急浮上を遂げた。目標に掲げる来季シード権（同50位以内）をようやく視界に捕らえ、「この大会をきっかけに、また来週から上位にいければ」と気持ちを切り替えていた。

2打差の酒井美紀も後ろ髪を引かれる思いで帰途へついた

一方の酒井も、「すごくやりたかったので、すごく残念です」と恨み節。「雨は1打1打に集中できるし、私は伸ばすよりも耐えるゴルフなので、今日の雨は自分にチャンスがあると思っていた」と、表情を曇らせた。今週水曜日には、台風26号がもたらした豪雨により千葉県内のホテルに停めていた自家用車が水没。酒井にとっては、最後まで雨に祟られる1週間となってしまった。（千葉県千葉市／塚田達也）