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リ・エスド 妹と成就させた“13度目の正直”

2014/04/13 17:06

最終組を回るリ・エスド(韓国)とO.サタヤ(タイ)のマッチレースとなった「スタジオアリス女子オープン」最終日は、通算8アンダーで首位を並走したまま最終18番を迎えた。

サタヤが先に6メートルのバーディトライを外し、迎えたエスドのウィニングパット。「距離は7ヤードぐらい。下りのスライスで、1メートルちょっと曲がる難しいライン」。ゆっくりとラインをたどったボールがカップに沈んだ瞬間、両手を高々と突き上げて歓喜。日本ツアー参戦から8年目、ついに手にした初優勝の瞬間だった。

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これまで、何度となく迎えた優勝のチャンスをことごとく逃してきたエスド。2008年から先週まで、最終日・最終組を回ったのは実に12回。これは、女子ツアーの記録が残る2002年以降、未勝利の選手の中ではダントツの最多回数だった(2位は6回の川原由維)。不名誉な記録をようやくストップさせ、“13度目の正直”を遂げた。

こままま勝てないのでは? そんな弱気がよぎっても不思議ではない惜敗のスパイラルが続いたが、「それを考えていたら、今日も負けていたと思う」とエスド。その支えとなったのは、キャディを務めてから今年で4年目を迎える妹のイ・チソンさんの存在だ。

何度となく経験してきた優勝争いの中で、「妹がたくさん言ってくれた」という“ケンチャナヨ”(大丈夫!)の声。この日も、1打リードで迎えた17番でボギーを叩き、再びサタヤに並ばれた時も、「夢の中でも同じくらい聞いた」という妹の聞き慣れた言葉が耳に入った。「それが力になったと思う。18番もしっかりしよう、という気持ちが強かった」。そして、姉妹でもぎとった決着のバーディフィニッシュ。「嬉しすぎて涙も出なかった」。人より多く惜敗を経験した分、その喜びもまた、格別だった。(兵庫県三木市/塚田達也)

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