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「え、何の試合?」首位発進の香妻琴乃、弟優勝の報に目を見開く

◇国内女子◇ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 初日(23日)◇利府GC(宮城県)◇6551yd(パー72)

その朗報は、自身のホールアウト直後に聞いた。7バーディ、ノーボギーでツアー初の首位発進を決めた香妻琴乃は、弟・陣一朗がこの日まで行われた男子下部ツアーで優勝したことを伝え聞いた。「え、何の試合?」姉は大きな目をさらに大きく見開いた。

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「連絡はめったに取らないし、レギュラーツアーなら見ているけど…」と、常に状況を確認し合っているわけではない。弟は8月にはツアー外の「札幌オープン」を制してプロ初優勝を飾り、この日はチャレンジツアーを初制覇。2歳下の弟の頼もしいブレークスルーに「一番うれしい。どの試合であっても、優勝するのは緊張感の中で良いプレーができたということ。弟もがんばっていると思うし、刺激になる」とこの日一番の笑みをこぼした。

姉のゴルフも上り調子だ。夏以降にショットの状態が上向いてきたところに、2~3週間前からはパッティングの感覚も戻ってきた。「重いグリーンだと、パンチが入ったような感じでストロークが速くなっていた。どのグリーンも速いと思ってゆっくりストロークするようにしたら、だんだんタッチが合うようになってきた」と、5~6mのバーディパットを次々に沈めていった。

「試合を楽しみながらプレーできるようになった」と香妻は言う。たしかに、以前はミスショットに怒りや落胆の素振りを見せることも多かったが、6月末に中島弘二コーチから雷を落とされた。「私が自信なさそうに打っていたとき『死んでも曲げるな』とすごく怒られた。気持ちが足りないんだと思った」と改心した。

「きょうは1打、1打に集中して、あまりスコアのことも気にせずにできていた。あす、あさっても今のベストのプレーができるように、それだけに集中できるようにがんばりたい」

2位に2打差をつけて飛び出した。姉はレギュラーツアー初優勝へと、自分を信じて突き進む。(宮城県利府町/今岡涼太)

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