堀琴音、テレサ・ルーら4人が首位の混戦 賞金トップのイ・ボミは2打差
2016年 樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント
期間:10/28〜10/30 場所:武蔵丘GC(埼玉)
高3アマチュア植竹希望がジョコビッチに憧れる理由
◇国内女子◇樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント 初日(28日)◇武蔵丘GC(埼玉)◇6580yd(パー72)
2アンダー5位と上々の滑り出しを決めたアマチュアの植竹希望(うえたけ・のぞみ/日出高3年)は、男子テニスの世界ランキング1位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)に憧れている。ゴルフではなく、テニスの絶対王者に尊敬の眼差しを注ぐのには理由がある。
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来年のプロ転向を目指す18歳は、幼少期から甲殻類などを口にできない体質で食事には人一倍、気をつけている。3週間前の「いわて国体」のゴルフ競技2日目には、ラウンド中にチョコレートパンを食べて呼吸困難に陥った。医者からはこれまでアレルギー反応が出ていない食べ物でも、取り続けると身体に異常をきたすかもしれないと言われている。現在は「野菜、肉、魚、ご飯」と食べる順番まで気にしている。
ジョコビッチは食事法を工夫したことで、世界のトップまで上り詰めることができたと本で読んだ。グルテン(小麦などから生成されるタンパク質)に対して不耐症と診断され、パスタやピザなどグルテンを含む料理を食べない「グルテンフリー」の食事法に切り替えたジョコビッチが憧れになった。植竹は昨年5月から約6カ月、この食事法を取り入れた。
体重が4kgほど減少し、飛距離も落ちたことで、この食事法はやめた。「わたしの体質には合わなかったような気がします」と言う。だが、尊敬の念は変わらない。「ストイックなところがかっこいい。しかも、昔、大変な境遇だったって読みました」。ジョコビッチは子どものころ、旧ユーゴスラビアの内戦を経験している。「日本でゴルフをできているのは幸せだな、と思います」。困難を乗り越えた一流のプロの姿は、違うスポーツに打ち込む異国の少女にとっても、まぶしい。(埼玉県飯能市/林洋平)