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どん底救った家族の支え 比嘉真美子にあふれた感謝の涙

◇国内女子◇NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 最終日(13日)◇軽井沢72ゴルフ北コース (長野県)◇6655yd(パー72)

カップにボールが吸い込まれると、あふれる涙を抑えようと天を見上げた。大歓声とともに右拳を握りキャディと抱擁。比嘉真美子が通算12アンダーで並んだキム・ハヌル(韓国)とのプレーオフを制し、4季ぶり3度目の優勝を遂げた。

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「放心状態でした。私は二度と優勝できないんだと思う気持ちがあって。ティショットが思うように打てなくなったときは、ゴルフをやめようと思っていた。そこから優勝ができて、本当に色々考えさせられた」

2位のキムに1打リードで迎えた最終18番。賞金ランク1位の強敵が3mのバーディパットを沈めてプレーオフに突入し、「グリーンオンした時点で彼女は決めてくると思った」。比嘉は18番で行われたプレーオフ1ホール目の残り127ydの2打目でPWを手に取り30cmにつけた。「選手が誰であろうと自分がバーディを取りに行くだけ。いい意味で自分のプレーに集中していた」と強い気持ちでバーディを奪い、熱戦に終止符を打った。

2013年6月「リゾートトラストレディス」以来の3勝目は苦しんだ末に得た。16年のシーズン途中まで不振に陥り、ティグラウンドに立つと脈が早くなった。「正常な状態では打てなかった」。食事も喉が通らなくなり、体重は5キロ減。そんな状態を見かねて母・彰子さんは「ゴルフで死ぬわけじゃないから、とにかくご飯食べて」。姉・久美子さんは何も言わずに献身的なサポートを続けた。「姉の心の温かさと母の寛大さに感謝です」と比嘉は振り返った。

どうしても優勝が必要だった。久美子さんの夫でキャディを務めるフローリアン・ロドリゲスさん(27)とは23日開幕の「ニトリレディスゴルフトーナメント」をもってタッグを解消する。母国フランスに帰国するためで、それに伴い久美子さんも移住予定だ。「強力なサポーター2人が抜けてしまう。優勝をプレゼントしたかった」と安どの表情を浮かべた。

「新しい比嘉真美子の優勝と思いたい。年間複数優勝をもっともっと狙っていきたい」。次週の「CATレディース」に出場予定だ。完全復活を印象つけるべく、2週連続での頂点を目指す。(長野県軽井沢町/玉木充)

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