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わたしはもうカリカリしない 鈴木愛が逆転女王へトップ発進

◇国内女子◇富士通レディース 初日(13日)◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6662yd(パー72)

賞金ランク2位の鈴木愛が6バーディ、1ボギーの「67」でプレーし5アンダーの首位で発進。同トップのキム・ハヌル(韓国)と今季11度目の同組対決で優位に立った。4年ぶりとなる日本人賞金女王の重圧がかかる中で「自分の出来ることをやるしかない」と冷静に語った。

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冷たい雨が打ちつける下、得意のパットで駆け上がった。「寒さもあって、ショットの調子は良くなかった」と我慢の展開を強いられたが、後半14番から4連続バーディでトップに浮上。昨季の平均パット数1位は、15番で13mを決めるなど「(パットに)助けられた」と安堵した。

賞金レースで約530万円差を追う宿敵の存在を常に意識してきた。ラウンドを終えてホテルに帰る際、母・美江さんの運転する帰りの車内でスマホを取り出しては賞金差をカウントするのが今季の日課。縮まらない差に焦りは募る一方で「カリカリして、周りにあたることもあったんです」。雰囲気を悪くし、周囲に気を使わせることも多かった。

高額賞金(総額1億4000万円)だった10月「日本女子オープンゴルフ選手権競技」の予選ラウンドでもキムと同組だったが、意識し過ぎて初日31位と伸ばし切れなかった。同試合でタッグを組み、今季2勝をともにした小畑貴宏キャディから「そんなに気にしてもしょうがないぞ」と肩をポンと叩かれた。鈴木は「そうだ。勝てるときは運もあるし、私はやるべきことをやるだけ」と原点に立ち返った。

韓国ツアーに出場するため国内ツアーは今週を含めて残り5戦のキムに対して、鈴木は全7戦に出場予定。勝気な23歳は「きょうは(キムを)意識しないで自分のゴルフを出来たと思う。あすからも冷静にやっていきたいです」と強い想いを胸にシーズン最終盤を見据えた。(千葉市緑区/林洋平)

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