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「心臓が痛かった」 黄金世代の新垣比菜が初優勝

◇国内女子◇サイバーエージェントレディス 最終日(29日)◇グランフィールズCC(静岡県)◇6515yd(パー72)

入れればプロ初優勝が決まる最終18番、1m弱のパーパット。カップにボールが吸い込まれると、控え目に手をキャップのつばに添えた。沖縄県出身で19歳のルーキー、新垣比菜が頂点に立った。

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「本当にヒヤヒヤして心臓が痛かった。思うようなゴルフができなくて、緊張ってこんな感じなんだと。まさか今年優勝できるとは思っていなかった。びっくりというか、夢が叶いました」

3打リードの首位という有利な状況でスタートしたが、前半3番でボギーをたたくと、10番(パー5)ではティショットを左に曲げてボギー。続く11番(パー3)でも池に入れてボギーとし、同じ最終組の永井花奈に単独首位を譲った。

それでも15番では、80ydから56度のウェッジで3mにつけて、この日初めてのバーディで首位の鈴木愛に並ぶ。「もしかしたらと思って。そこから頑張れました」。その鈴木は、17番(パー3)から連続ボギーで後退。1バーディ、3ボギーの「74」とスコアを落としながらも、通算9アンダーで初優勝を手繰り寄せた。

アマチュア当時から注目を集め、勝みなみらとともに“黄金世代”とも称される89期生。プロ転向後の優勝では同期で一番乗りを果たしたが、そんな仲間たちとの絆はいまも強い。ティオフ前のパッティング練習場で、勝に「緊張したら、どうすればいい?」と相談。ショットの前に飲み物や食べ物を口にしたらいいよ、との助言を受けたが、「それも緊張で余裕がなくて忘れてしまいました」。苦笑いしながらも、親友の心温かいアドバイスに感謝した。

ロープの外で見守った家族の支えも大きかった。ゴルフをはじめた9歳からコーチを務める父・博昭さんらの送迎で、自宅から往復3時間以上かけて練習場へ。新垣は「お父さんにずっとゴルフを教えてもらってぶつかることもあったけど、お父さんのおかげでもある」と振り返った。また、母・純子さんは「うれしいけど優勝するとは思ってなかった。本人も3位までには入りたいと言っていたぐらい」と話し、目を細めた。

プロ初優勝は、初日から首位を守り切る完全優勝。昨年のファイナルQTは45位と、今季は出場試合が限られていた中、2019年末までの出場権を獲得した。「まだ優勝した実感がないけど、これからも優勝を積み重ねていけたらいい。いずれはオリンピックとか全米女子オープンに出てメダルとか良い結果を出したいです」。同郷の宮里藍に憧れる19歳が、富士の麓から大きな一歩を踏み出した。(静岡県三島市/玉木充)

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2018年 サイバーエージェント レディスゴルフトーナメント



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