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シニア初Vの53歳・藤田寛之「このオッサンすげーな!と言わせたい」

◇国内シニア◇スターツシニアゴルフトーナメント 最終日(19日)◇スターツ笠間ゴルフ倶楽部(茨城県)◇6932yd(パー72)

6月16日に53歳になったばかりの藤田寛之が、今季自身初戦となるシニアツアーで初日から首位を守る完全優勝でツアー初制覇を果たした。

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2位に3打差をつけてスタート。5番(パー3)でバーディを先行させると、続く6番(パー4)で2連続。前半2つ伸ばして2位に4打差をつけて折り返すと、後半10番では5mのバーディパットを沈め、14番(パー5)で後続を突き放すダメ押しのバーディを奪って「68」。通算18アンダーで圧勝した。

「自分がスコアを伸ばせば勝てると思っていた。中盤で最初にバーディを獲りたいなという気持ちでプレーしていたら5番、6番で獲れたので、その連続バーディが大きかった」と振り返った。

今大会には藤田が「師匠でもあり、恩人」という62歳の芹澤信雄も参戦した。開幕前には一緒に練習ラウンド、本戦3日間は「芹澤さんに言われたことを確認しながらずっと回っていた」という。

「10歳違いますし、10年後の自分を芹澤さんに置き換えて、先を歩いている芹澤さんの姿を見ながらやっている。そういった意味で一緒のステージでやれているのが幸せ」。師匠の目の前でツアー初勝利を挙げた喜びは格別だった。

ホールアウト後は、待ち構える芹澤らから祝福のウォーターシャワーを浴びた。「18 番で迎えてもらったり、ゴルフだけでなくいろんなところでお世話になっていて。優勝カップも一緒に持たせてもらえて、それが芹澤さんに対しての恩返しになっていたらうれしい」。20年近く支えてもらい、導いてくれた師匠への感謝の気持ちを口にした。

今後は主戦場のレギュラーツアーでシード復活を目指す。「これをきっかけに、自分のゴルフのコンディションをいかに良くしていくかが大事」と力を込める。

「世の中のオッサンに『このオッサンすげーな!』と言わせたいし、『あのオッサン頑張っているなら俺も頑張らなきゃ』となるような、そんな刺激になればいい」。シニアツアーでは若手でも、レギュラーツアーでは“超”がつくベテランが、これからも男子ゴルフ界を盛り上げる。

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