サウジ初の女子プロ目指す39歳 「文化は少しずつ変わってきている」
「サウジ五輪の実現へ」欧州女子ツアーとサウジが目指すもの
2023/02/19 12:02
◇欧州女子◇アラムコ・サウジレディース・インターナショナル 3日目(18日)◇ロイヤルグリーンズG&CC(サウジアラビア)◇6295yd(パー72)
今年で4回目を迎えたサウジアラビアでの欧州女子ツアー(LET)は、賞金総額500万ドル(約6億5712万円)と女子では破格の金額となっている。1月に行われた男子アジアツアー「PIFサウジインターナショナル」と同額のビッグマネー大会にかける思いを、サウジアラビアのゴルフ団体「ゴルフ・サウジ」のノア・アリレザCEO、LETのアレクサンドラ・アーマスCEOが会見で語った。
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「ツアーの目標は男子との賞金格差をなくすこと。選手にとって、ゴルフはスポーツであると同時に“職業”でもある。スポーツをキャリアの選択肢として考えてもらうには重要なこと」とアーマスCEOは期待を寄せた。
一方、アリレザCEOは女子ゴルフ発展の向こうに「五輪誘致」を見据えている。2019年に設立された同団体のミッションは、国のオイル依存度を減らし、経済を多様化するための国家戦略「ビジョン2030」に合わせ、ゴルフのビジネスチャンスを拡大すること。
「女性の活躍は近年目覚ましく、スポーツ省とサウジ五輪委員会は、サウジ五輪実現のために様々な取り組みを行っている」。同国が五輪にはじめて女子選手を派遣したのは、2012年のロンドン五輪。「18年には車の運転が解禁されるなど、女性の権利が拡大している。LETとの提携は、サウジにおける“男女平等”促進の一環」と話した。
ゴルフ・サウジは、女性が無料でゴルフ教育を受けられるプログラム「レディース・ファースト・クラブ」を立ち上げ、女子プロゴルファーの育成に力を入れている。「女性の地位向上はサウジの使命。ほかにも我々のここ数年の活動は、すべてユニークで独自性があるもの。このプラットフォームを活性化させて、今後もほかにないものを作っていきたい」とビジョンを明かした。(キング・アブドラ・エコノミック・シティ/谷口愛純)