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プレーヤーズラウンジ

ツアープレーヤーの不満<小田孔明>

2007/11/12 13:48

ファイナルQTの資格で参戦した今年は、トップ5入り6回。シーズン序盤に初シード入りを確実にして、現在賞金ランクは8位。トップ25人にしか権利のない最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の出場権も早々に手に入れて、あとは初優勝を待つばかりの絶好調男が小田だ。

父・扇憲さんが三国志のヒーローにちなんでつけた名前以上にインパクトがあるのが、貫禄たっぷりのその体型か。体重95キロは、プロフィールで確認する限り「ツアー最重量選手」だ。一度、新聞にもそう書かれたことがあったのだが、本人はその見出しは何かの間違いだろう、と思った。というのも明らかに、自分よりも太っている選手に心当たりがあったからだ。

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さっそく自分でも、選手年鑑のガイドブックをパラパラと繰ってみて愕然とした。これで確認する限りは確かに、記事の内容は間違っていないのだ。そう分かった瞬間に思わず不満が声に出ていた。
「も~お、サバ読むのはやめようよぉ~」。

その言葉をいちばんに聞かせたかった相手は、タイ出身の選手だ。やはり、ファイナルQTから今季本格参戦のプロム・ミーサワットは、どう少なく見積もっても100キロは超えている。しかし、プロフィールにはなぜか80キロ…。

実際、本人に確認してみると、やや言いにくそうに「110キロ」と打ち明けた。身長・体重を申告する際に、正直に書いておいてくれれば、小田が「最重量選手」などと書かれることもなかったのに…と思うと、悔しくてならなかったのだ。

その一方で「それこそが僕の持ち味」と、プラスに捉えてもいる。体格を生かした豪快なパンチショットは空を切り裂き、ド迫力のひとことに尽きる。あのジャンボ尾崎さえそのパワーに度肝を抜いて「モンスター」とあだ名をつけたほどだ。強靭な体力は小6のとき、「プロゴルファーになる」と決めた瞬間から扇憲さんから課せられた「地獄のトレーニング」のたまものだ。2000年のプロテストも「一回で合格しなければ、自衛隊に入れ」と脅されたことで発奮。みごと一発合格を果たした。

その父が頭蓋骨骨折の重傷を負い、生命の淵をさまよったのは今年8月。祖父の自宅屋根から転落して、5分間の心肺停止から奇跡的に命をとりとめ、いまはリハビリに励む毎日だ。「俺の活躍が何よりの薬だ」と、シーズン中盤からプレーにもますます気合が入っている。先週の三井住友VISA太平洋マスターズは当初、出場権がなかったが、先のABCチャンピオンシップで4位に入り「直近5位内」の資格で自力で出番を引き寄せ、初日は首位タイの好スタートを切った。今週のダンロップフェニックスは、クラブ契約先のスポンサー試合で主催者推薦を受けている。自身初の“フル参戦”に、残り試合での初優勝が待たれる!

小田孔明 独占インタビューはこちら



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