ツアープレーヤーたちの朗報?!<すし石垣>
2007/08/06 09:13
親友の塚田好宣のメールに朗報が届いたのは、7月のセガサミーカップの木曜日。石垣家に、待望の長男が誕生した。塚田はすぐに祝福のメッセージを返した。
「すしジュニア誕生ですね」
「いやいや、それを言うなら“小僧寿し”だろう」。
人気チェーン店の名前に引っ掛けて、すかさず戻って来たそんなメールが「いかにもすしさんらしかった」と、塚田は笑ったものだ。
試合を休んでまで出産に立ち会ったのは、それが待ちに待った男の子だったから、という理由だけではない。次女のときも、やっぱり妻・美奈子さんのそばに付き添ったのは「赤ちゃんも頑張ってお腹から出て来ようとしているのに無視は出来ない。その瞬間を見守って、励ましてあげたかったから」。派手なパフォーマンスとは裏腹にそんな素顔を持っているのだが、命名の過程はやっぱり彼らしい。
美奈子さんの出身地・岡山に居を構える。ゆかりの地にちなんで、父は「桃太郎」という名にしたいと言い張ったのだ。
しかし、これはあっさりと妻に却下された。
結局、「陽彗(ようせい)」という名前になって、すし石垣はちょっぴり口を尖らせる。
「・・・桃太郎がダメなら、僕は金太郎でも良かったのになあ!」と、あいかわらず冗談のようなことを言って笑わせるが、本人は大真面目のようだ。
可愛さで言えば、上の女の子2人のほうがはるかに上だった、と打ち明ける。
「男の子は、また違った感慨がある」とも。
猫かわいがりする、というよりは「とにかく、強い子に育てたい」という。
「たとえば寿司屋の大将とその弟子のような・・・そういう親子関係が理想」だそうだ。
それだけに、生まれたばかりの息子は少々物足りない。
「だって何を言ってもボヤ~っとして、反応がない。完全シカトなんだもの」と、まるで理不尽な不満をもらす一方で、わが子自慢も忘れない。
「動きが力強いし、早くも寝返りしそうな勢い。足のキックも強いしやっぱり俺の子?!」と、先週のサン・クロレラ クラシック前日の水曜日に嬉しそうに話していたのだが、そんな父親にトホホのアクシデントが起きたのはその翌日だった。
初日、スタートの10番で、グリーンのボールをマークして拾い上げた瞬間にぎっくり腰・・・。美奈子さんの出産の間、“主夫”になって子供の世話を一手に引き受けていた。下の子に「抱っこして」と言われて、無視できる父親ではない。献身的な子守がたたったのか・・・。
出産後の第1戦で“大将”の威厳を見せることに失敗した。
痛々しい姿で腰をさすりつつ、2週間のオープンウィークで「出直してきます」と、いつになくしょんぼりとコースをあとにしたのだった。