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<全米オープンを間近に控えて、賞金王の居残り練習風景>

先週の「ダイヤモンドカップ」は、3日目にコースで中嶋常幸松山英樹が38歳差のデッドヒートを繰り広げているさなかに、なぜか練習場で黒山の人だかり。その中心には賞金王の姿が。

週末の居残り練習で、黙々と打ち込んでいたのは藤田寛之だった。その週は、得意なはずの大洗で、なんと今季3試合目の予選落ちを喫した。

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「つまるところ、練習が足りない」と、厳しい表情でコースを去ったかと思われたが、土曜日にも大洗に舞い戻って、調整に励んでいた。

「スミマセン、こんなところで」と、ぺこり。「本当ならね、コースでプレーをお見せしないといけないのに」と恐縮しきりで、頭を下げたものだ。

その週は、昨年覇者として迎えた大会でもあった。週末に、まさか予選落ちしたはずのディフェンディングチャンピオンの姿を見られると思っていなかったファンには大いに得した気分も、本人はいたたまれない思いで、それでも2週後には「全米オープン」が控えているとあらば背に腹は変えられず、コースでの調整を選んだのだった。

翌日には、関東近辺でスポンサー契約を結ぶ会社との食事会。懇親コンペに参加したあと、火曜日には茨城県の宍戸ヒルズカントリークラブで開催される、「日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills」の練習ラウンドをこなすなど、相変わらず不眠不休のスケジュールをこなして水曜日にはいったん、静岡の家に戻って3日ほど自宅で過ごしたあと8日の土曜日にアメリカに向けて発つ。

4年連続4度目の全米オープンは、「今のゴルフではいつもの厚い壁が、いつも以上に厚く感じる」と、このままでは危機感を感じながらの渡米となりそう。「もう時間はないけど、自分の中で裏付けが取れるように。しっかりと調整して出発したい」。なりふり構わぬ急ピッチの作業が続いている。

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