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執念の上がり2ホール 笹生優花は2勝目の快挙へ「まずは“今”が大事」

◇女子メジャー第2戦◇全米女子オープン presented by アライ 3日目(1日)◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583yd(パー70)

隣でプレーしていたミンジー・リー(オーストラリア)に3打差をつけられた上がり4ホールには、逆転Vへの強い意志が込められていた。1つ落として迎えた17番(パー3)、笹生優花の2打目は右ラフからのアプローチ。バンカーの向こうに立つピンを狙い、高く上げたボールはグリーンエッジから下り傾斜を伝ってカップから1.5mに付いた。

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「運もあった感じですね。近くに寄って良かった」と見事なロブショットによるパーセーブで大歓声を呼ぶと、続く最終18番でもピンチが訪れた。右ラフからの2打目がグリーン手前の花道にこぼれ落ち、ウェッジで寄せられずに9mのパーパットも2m近くオーバー。下りを丁寧に沈めたボギーに「簡単ではないパットだった」と安どした。

4バーディ、3ボギー「69」で通算2アンダー。スタート時の3位から5位に後退しても、首位と3打の差をキープした。最終日は最終組の2つ前の組、小祝さくらと同組でまずはリーらトップの3人、4位・渋野日向子の背中を追う。

2021年、米ツアー初優勝を世界一のタイトルで飾った。08年の朴仁妃(韓国)とまったく同じ、19歳11カ月17日の最年少優勝記録は今もさん然と輝く。「他の試合とは違う雰囲気もある」と感じてやまない会場には歴代女王としての看板も立つ。歓迎ムードを感じながらも、「3年前なのでもうそんなに。感動している場合じゃないです(笑)」と次の1勝をじっくり待ってきた。

3年ぶりの歓喜を手繰り寄せれば、過去15人の複数回優勝者の仲間入りを果たす。「いつものことですけど、先の結果を見るよりはまずは今が大事だと思う、集中して、少しでも自分にチャンスをあげられれば」。夕刻の練習場へ足を向け、最終調整を急いだ。(ペンシルベニア州ランカスター/桂川洋一)

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