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FWキープ率21.43% 渋野日向子は体調不良からポジティブな変化も「全力で空回り」

◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 初日(31日)◇瀬田GC 北コース (滋賀)◇6616yd(パー72)◇晴れ(観衆2759人)

大きな拍手で迎えられた1番(パー5)のティイングエリアから、渋野日向子のドライバーショットは大きく右に出た。トータルのフェアウェイキープ率は21.43%(3/14)ドライバーが左右に散った。

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2週前、韓国開催の「BMW女子選手権」を開幕前日に欠場。「身体が結構パンパンになっちゃって。節々がというか、関節が曲がらない」という原因不明の体調不良に悩まされた。

日本に帰国後は静養して薬の服用を続ける中で徐々に動くようになり、この日は「身体の感覚は全米の感じ(に近い)。でも、それが全く合ってない」。スイングに関しては2位に入った6月「全米女子オープン」に近い動きができそうでありながら、ブランクを挟んだ影響からか切り返しのタイミングがことごとく早くなって最後まで修正に苦心したという。

その中でもグリーン左に外した2番でフワッと上げるアプローチでパーを拾うと、3番(パー3)はUTでチャンスメークしてバーディ先行。折り返して11番もUTのセカンドをピンに絡めて獲ったが、「それはいいんですけどね、12番で人を“殺して”しまいそうなボールも打ってしまって…。焦りました…」。2つのバーディを演出したUTで、12番(パー3)はカート道より左に思い切り引っかけてダブルボギー。オーバーしても仕方ないと割り切った2打目のロブショットでグリーンに乗せてから、痛恨の3パットも悔しい。

スイング時はどんどん動くようになってきた身体も、グリーン上の所作には影響が色濃く残る。ラインを読む時はこれまでのようにしゃがまず、中腰や時に片足を引いて短距離走のクラウチングスタートに近い姿勢で必死に目線を低くしようとしていた。パッティングのスタイルを変えたのではなく、いまはこれが精いっぱい。「最後まではしゃがめない。だから、どれが痛くないか(探しながら)。でもね、だいぶできるようになったんです」とネガティブな見方は否定。韓国前週に出場した中国での「ビュイックLPGA上海」ではカップに入ったボールを拾うこともままならなかったから、良くなっていることは確かでもある。

伸ばし合いの中でのパープレー「72」は56位での滑り出しとなった。苦しみながら前を向いて4個のバーディを奪う集中力の源となったのは、母国のギャラリーから送られる暖かい声援にほかならない。「自分の心も身体も疲れているな、みたいな感じもあったんですけど、日本に帰ってきて、こうやってたくさんのギャラリーさんの前でプレーできることって、ありがたいことなんだと帰ってくるたびに思わせてもらえる。全力で空回りしましたけど、気持ちは前向きなので、できるだけ空回りの数を減らしたい」と下を向くことなく言った。(滋賀県大津市/亀山泰宏)

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