「勝負に出た」桑木志帆の選択 小田亨キャディの14年前のリベンジ大成功
◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 最終日(2日)◇ロイヤルリザム&セントアンズGC (イングランド)◇6601yd(パー71)
極限の緊張感が漂うはずのメジャーの優勝争いで桑木志帆は笑っていた。頼れる相棒と一緒に。日本女子ゴルフ史上7人目の快挙をサポートしたのは長年、数多くの男女プロゴルファーのバッグを担いできた名参謀。小田亨キャディは「本人が本当に冷静で、日本でやるときと同じような感じでボールを打っていた」と笑顔でボスの戦いぶりをたたえた。
3打差の2位から、最終組の2つ前の組で首位の背中を追った。メジャー2連勝中で、3日目もプレーをともにしたユ・ヘラン(韓国)が徹底的にティショットを刻むのを横目に、桑木は最後まで積極策を貫いた。難度の高い15番、第1打で1Wを選択したのを見て小田キャディは「勝負に出ている」と感じたという。
「普通なら(短いクラブで)エッジまで170ydほど残す」というパー4。左ラフにこぼしたものの、2打目でウェッジを握り2パットパーを拾った。「あのジャッジはすごいと思いました。確かに刻んでもバンカーに入る確率は高い。どうせ(バンカーに)入るなら、短いクラブで打てるようにという選択があった。ショットの(状態の)良さをジャッジにつなげられた」とプラン通り、メリハリのついたプレーを崩さなかった。
小田キャディには今大会のロイヤルリザム&セントアンズGCを男子「全英オープン」で回った経験があった。2012年、日本ツアー通算7勝の武藤俊憲とのタッグで初日6位発進を切りながら、2日目からスコアを落とし72位でフィニッシュ。「ずっとリベンジしたいと思っていた」という願いを、桑木が「じゃあ行きましょう」とかなえてくれたのが、快挙に至るきっかけに。「使ってもらえたのはありがたかった」と感謝を口にした。