父と“リモートレッスン”で修正→6位フィニッシュ 山下美夢有は両親ゆかりの北陸で今季国内ツアー初参戦へ
◇米国女子◇FM選手権 最終日(30日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇6533yd(パー72)
3人が並ぶ首位スタートから「75」で後退した3日目のホールアウト後、山下美夢有は午後7時を過ぎた練習場へ足早に向かった。日本にいるコーチの父・勝臣さんとスマートフォンで映像をつないでの調整は山下には珍しくないが、この2週間のコースではなかなか見られなかった光景。前週「CPKC女子オープン」は72ホールのツアー最少ストロークに並び、後続に9打差をつける圧勝。今大会も2日目まで好調を持続していたからだ。
絶大な信頼を寄せる父の目は、やはり間違いない。前日に苦しんだ、グリーンを狙うショットが左に飛ぶ傾向が解消され、山下本来の自在なスピンコントロールでピンに絡める場面を連発。出だし1番こそアプローチを寄せきれずにボギーとしたが、2番(パー5)でシビアなパーパットをしのいでから3連続バーディとたたみかけた。
3番(パー3)は6Iでピン筋に飛ばして20cmにつける“OK”バーディ。4番は48度のギャップウェッジを握れる2打目とはいえ、縦幅が最も狭いエリアに切られたバンカー越えの左ピンを完璧な距離感で攻め込んだ。「(前日の練習で)つかめましたし、きのうよりかは左にも行っていなかったので、ちゃんと100yd以内の距離をピンハイに打てていたかなと思います」と少しだけ納得の表情を浮かべる。
パー5の7番も花道から寄せて4つ目のバーディを奪い、この時点で首位と3打差まで迫った。それだけに、「後半に入ってパットが決まらないっていうのが悔しい」。中盤のチャンスを仕留められなかったこと、グリーンを外した場面をアプローチでしのぎ切れなかったことへの反省を忘れない。
ティイングエリアが前に出て468yd設定だった最終18番(パー5)は、残り196ydから5UTで2オンに成功。奥ピンまでの距離を含めたロケーション、ボールが止まったファーストカットのフラットなライを見て、十分に狙っていけると冷静に判断したショットだった。「ファーストパットをもうちょっと寄せたかったですけど…」と苦笑しつつ、返しの1.5mを決めきってバーディ締め。2週連続Vが見える位置で戦った通算9アンダー6位フィニッシュに及第点はつけられる。
米ツアーの日程が空くためいったん帰国し、9月10日開幕の「ソニー日本女子プロ選手権」(石川・片山津GC白山C)で今季国内ツアー初参戦を果たす。両親にゆかりのある北陸開催で、母・有貴さんの出身地でもある石川にはことしもすでに足を運んでいるという。「この間、お墓参りで行った時においしいお寿司も食べられたんです。北陸の方も応援に行くと連絡をいただいているので、メチャクチャ楽しみです」。いま世界トップクラスの安定感を誇る25歳の“凱旋”を、ファンもきっと心待ちにしている。(マサチューセッツ州ノートン/亀山泰宏)