2026年 BMW女子選手権

「もう打てないです、一生」 吉田優利が繰り出した“練習したことがない”スーパーショット

2026年 BMW女子選手権 最終日 吉田優利
難コンディションで高い集中力をキープし続けた (Chung Sung-Jun/Getty Images)

◇米国女子◇BMW女子選手権 最終日(25日)◇パインビーチGL(韓国)◇6784yd(パー72)

優勝が決まった時、吉田優利はプレーオフの攻略法を考えていたという。すぐ近くに中継モニターもあったが、ずっと背を向けて18番の方角を見ていた。直前に3パットボギーを喫した18番は右サイドにピンが切られている。「私はドローヒッターだから、(正規18番と同じように)左に乗せるしな…とか考えていました」。思考をフル回転させていたところで、最終組を回るユ・ヘラン、チェ・ヘジン(ともに韓国)のスコアが届かなかったことを知らされ、静かに歓喜の瞬間を迎えた。

4打差を追って出た最終日、「前半に少しでも追いつくのがセオリーだと思っていた」という言葉とは裏腹に、リーダーボードは最後まで一度も見なかった。「いつもは結構見る方なんですけど、きょうは天候も雨で(やることが増えて)忙しいし、自分のゴルフに集中しなきゃと思っていたんです」

派手にエンジンをかけた2番(パー5)のチップインイーグルは、本来の飛距離では2打で届かないグリーン左手前の理想的なアングルからだった。「マンホールか何かに当たって、ドライバーが真っすぐ(前に)跳ねてくれて、すごい飛んだんですよね」。しっかり味方につけたラッキーには、実は“伏線”がある。「前の週、中国でスプリンクラーに当たったボールが変なところに行っちゃって、ボギーを打ったんです。これでチャラだなって…」と笑った。

5番から3連続バーディを奪取。本人も知らない単独首位で迎えたサンデーバックナインは我慢の時間帯が続いた。11番は初めて微妙な距離のパーパットを残し、12番(パー5)も3打目が左奥へ。14番では打ち上げの2打目でピンにかぶせるようなショットを披露してチャンスを作ったものの、決めきれなかった。崖越えの15番(パー3)ではUTのティショットが大きく左へ。カート道で救済を受けた3オン1パットのボギーも、2打目以降のリカバリーで最善を尽くせたから引きずらない。

2026年 BMW女子選手権 最終日 吉田優利
ロケットスタートから優勝争いに加わり続けた

初優勝を引き寄せる大きな一打は、17番(パー5)で繰り出した。ティショットもセカンドもたっぷり待たされ、左手前のガードバンカーからの3打目。前日から降り続いた雨で水が浮き始めている状態で、右奥ピンまでは48ydと距離もあった。普段バンカーショットで使うクラブとして最もロフトが立っている48度では届かないシチュエーション。PWを握ったのは、賭けに近かった。「距離があるから、ダフってもグリーンには乗るかなって」。30yd超のキャリーを出し、スピンを利かせて2mに絡めた後のパッティングまで含めて完璧だったバーディを「(練習でも)ないです、ないです。もう打てないです、一生」と興奮気味に振り返る。

米ツアー3年目での初優勝に涙はなかった。「やり切ったんですけど、もう次を見ているんですよね。今回は韓国で勝ちましたけど、また今度はアメリカで勝てるように練習したい」。余韻に浸る気配もなく、早くも2勝目を見据えた。(韓国・ヘナム郡/亀山泰宏)

この大会の画像をすべて見る

大会関連ページ

広告の後にも続きます

アクセスランキング

  • 総合
  • ツアー
  • レッスン
  • ギア情報

SPECIALコンテンツPR

特集記事PR

こちらもおすすめ

GDOサービス

GDOのサービス