「納得できているかと言われれば…」凱旋の山下美夢有は連覇にも満足せず
◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 事前(4日)◇太平洋クラブ美野里コース(茨城)◇6598yd(パー72)
前週「メイバンク選手権」で1987、88年「京セラ・稲盛クラシック」の岡本綾子以来38年ぶりとなる日本勢の米ツアー大会連覇を果たしても、山下美夢有に浮つく様子はなかった。「まだ課題もたくさんある」。淡々とした口ぶりに強者の風格が漂う。
祝勝会などする間もなく、マレーシアから日本に入り入念にコースチェックを進めてきた。プレー経験が少ないという当コースでは、「特に18番は右にドッグレッグしているので、フェアウェイに置くのも本当に難しいし、セカンドの池越えも本当に難しい」と最終ホールを警戒した。
さらに気を配るのが、先週からの気候の変化だ。「今週は本当に寒いので体が回らなかったり、雨も降ったりして縦距離だったり先週と比べて距離の打ち分けが難しい」。厳しい暑さの中で戦ったマレーシアとは、まったく異なる対応が求められる。
米ツアーではここまで平均ストローク「69.47」を記録し、70ラウンド以上を条件に平均ストローク最上位者へ贈られる「ベアトロフィ」争いでも最有力候補につける。昨季のルーキー・オブ・ザ・イヤーに続くタイトルも視野に入るが、「結果としては上位に入っているけど、納得することが大事。納得できているかと言われれば、できていない」と自己評価は依然として厳しい。
今年、日本でプレーするのは9月の国内メジャー「日本女子プロ選手権」以来2度目。8月「CPKC女子オープン」で今季2勝目を挙げた後の凱旋となった同大会では、吉澤柚月とのプレーオフを制し、日本のファンの前でトロフィを掲げた。「会場でファンの方にも会えるのですごく楽しみ。ご飯もすごくおいしくて、1週間日本食も食べられる」。久しぶりの母国で過ごす時間に笑顔を見せるが、コースに入れば自然と表情は引き締まる。
「(目の前の)トーナメントを1試合1試合やっていくだけ。(2週連続優勝も)特に意識はしていない。切り替えて引き続き頑張りたい」。勝ってなお満足しない25歳が、日本で再び頂点を狙う。(茨城県小美玉市/安平賢太郎)