寂しさと共に戦うポーラ・クリーマー
2012年 ウェグマンズLPGA選手権
期間:06/07〜06/10 場所:ローキャストヒルCC(ニューヨーク州)
中井学のウェグマンズLPGA選手権レポート/2日目
2日目は午前中の早い時間に、特に強い風がコースを吹き荒れました。風向きも非常に読みづらく、タフなコンディション。その中で宮里美香選手が素晴らしいプレーを見せてくれました。
安定していたのはドライバーショット。他の選手に比べてセカンドショットをフェアウェイから打てる状況が多かったことで、良い流れを維持しました。13番のチップインバーディはこちら米国のテレビ放送でも何度も流れる、大会2日目のハイライトと言えます。
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初日よりピンポジションも厳しい中、スピンコントロールもまずまず。縦の距離感が少しばらついているように見えましたが、それでもイーブンパーでラウンドできたことに価値があります。スピンが効いた強いボールを打てるのは美香選手の大きな武器。キレも戻ってきたので、決勝ラウンドでも期待できそうです。
一方、宮里藍選手はスコアを落として12位タイに後退しましたが、ラウンド後の言葉が実に印象的でした。「私は、風に影響されてドライバーショットを曲げてしまうことはほとんどありません。ドライバーが曲がるときはリズムが悪いときなんです。リズムが合っていたら、風があってもフェアウェイをヒットする自信があります」。3バーディ、5ボギーと出入りの激しい展開となりましたが、明日以降きっと修正してくることでしょう。
そしてトップに立ったのは朴セリ選手。肩の脱臼からのナイスカムバックには驚くばかりです。私も経験がありますが、肩の故障は想像以上に厄介なものなのです。
韓国ゴルフの礎を築いてきたプロですが、チェ・ナヨン選手ほか後輩たちに、とにかく慕われている姿に目を奪われます。若い頃に苦労をした結果からか、若手にどんどん手を差し伸べている。おごり高ぶることのない普段からの姿勢が、プレーにも好結果を及ぼしているのかもしれません。(ティーチングプロ/WOWOW解説)