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畑岡奈紗、強い気持ちと自在な戦略で母国V

◇米国女子◇TOTOジャパンクラシック 最終日(4日)◇瀬田ゴルフコース 北コース(滋賀県)◇6659yd(パー72)

まさかの展開にも、柔軟に対応できるだけの経験を積んできた。米ツアー2シーズン目を戦う畑岡奈紗は、4打差を追って出た最終日に7バーディ、2ボギーの「67」。首位から出たミンジー・リー(オーストラリア)が前半だけで7オーバーと崩れるなか、しっかりとスコアを伸ばして、6月「ウォルマート NW アーカンソー選手権」に続く米ツアー2勝目を母国・日本で手に入れた。

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スタート前の目標は6つ伸ばして通算15アンダーにのせること。首位のリーは通算13アンダーから出るだけに、それでもまだ伸ばし足りないだろうという予測だった。だが2番、4番、6番(パー5)とバーディを重ね、リーダーボードを見てみると自身が首位に並んでいた。

「この展開は想像していなかったです。ミンジーが落としているのを途中で知って、そのスコアよりも上回ればいいと、攻め過ぎずにできたと思う」と、ラウンド中にギアを一段下げて、より堅実な戦略へと切り替えた。

だが、「振れてきて引っ掛けているのもあったし、ティショットをフェアウェイに置かないといけないという気持ちも強かった」と、ショットが後半に入ってぶれ始める。

11番は1Wショットを左に曲げ、12番(パー3)もグリーンを外して連続ボギー。続く13番はパーとしたが、14番も1Wショットを左バンカーに入れてしまう。あごが高く、ピンフラッグは見えなかったが、キャディにラインを確認して残り94ydで50度のウェッジを振り抜くと、ピン右1mにピタリ。嫌な流れを断ち切るバーディに拳を握った。

最終18番(パー5)もバーディで締め、「最後まで緊張していたけど、勝ててよかった」と笑顔を見せた。「今年アメリカで初優勝して、その後も優勝争いをしたけど勝てなかった。強い気持ちでTOTOを勝ちたいと思っていたので、結果を出せて嬉しいです」。

来日直後の月曜日から、コース入りして調整した。3日間大会では異例だという強行軍も、勝ちたい気持ちの表れだった。「アメリカに行って成長した姿をギャラリーに見てもらいたかった」と、19歳は嬉しそうに微笑んだ。(滋賀県大津市/今岡涼太)

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