2024/11/23国内男子
トム・ワトソンの華麗な略歴と輝かしい戦績
メジャー最年長優勝は目の前にあった。スコットランドのターンベリーを舞台にした「全英オープン」最終日。当時59歳のトム・ワトソンは71ホールを終えてトップにいた。
歴代2位になる全英5勝を挙げていたワトソンは18番の第1打でフェアウェイをとらえた。1968年に48歳4カ月で「全米プロゴルフ選手権」を制したジュリアス・ボロスの記録を大幅に更新する快挙を前に観客は熱狂した。
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8Iの第2打はグリーン奧にこぼれて傾斜を転がる。ボールはわずかにラフにかかった。パターを選択すると3mオーバー。パーパットはラインに乗らずカップ左に外れてボギー。静寂がため息に変わった。
2アンダーで並んだスチュワート・シンクとのプレーオフは4ホールで争われ、76ホールの激闘の末に惜敗した。拍手で健闘を称えられたワトソンは自らの戦いを「Old fogey almost did it(時代遅れがほぼやり遂げた)」と形容した。