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2024年 全米プロゴルフ選手権
期間:05/16〜05/19 場所:バルハラGC(ケンタッキー州)

松山英樹「きょうは振れました」 夕方から練習ラウンド

◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 事前(14日)◇バルハラGC(ケンタッキー州)◇7609yd(パー71)

試合まであと2日と迫った火曜日の練習日。午前10時からの雷雨予報のため、まだ暗いうちから練習場は選手でごった返していた。10時までにみっちり練習をやっておこう、そんな腹積もりの選手たちが、こぞって練習ラウンドに繰り出す。

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会場内いたる所にある大画面モニターには、ラウンド中の選手の位置が表示されるが、そこにいつまで経っても松山英樹の名前は表示されなかった。予報通り10時過ぎに雨が降り出し、雷雲接近でコースはクローズになったが、1時間もしないうちに再開。選手たちも再びコースに飛び出していった。

お昼を回っても松山の姿はない。前週「ウェルズファーゴ選手権」で棄権していたこともあり、「松山の状態は大丈夫なのか」、「初日のスタートティに立てるのか」。そんな心配が関係者の間でささやかれる中、午後3時前に松山はようやく練習場に現れた。

小雨がぱらつく中、いつも通りパッティング練習から始め、グリーン上で球を転がす。まだ背中が痛むのか、時折背中を伸ばしては、痛めた箇所をさするような仕草を見せていた。

続けて打撃練習場に移動し、球打ちを開始。片手打ちから始まり、コントロールショット、そしてフルショットと続く。途中で顔をしかめて痛そうにする仕草をみせ、すかさず須崎トレーナーが首付近にテーピングを貼る。そこからは見違えるようにクラブが振れるようになり、最終的にドライバーまでしっかりと打ちこなしていった。

グローブを外した松山は、そのまま10番ティに直行。これまでの2日間はフルショットはせず、グリーン周りのショートゲームだけの練習ラウンドだったが、この日は10番ティからしっかりとドライバ―を振っていった。

スタート時は小雨も振っていたが、途中から日が差し込むほど天気は回復。晴れ間が出ると同時に松山のスイングにもスピード感が戻ってきた。ラウンド中は痛めた箇所を気にする素振りも少なくなり、16番では左の深いラフから力いっぱいクラブを振るシーンもあった。続く17番ではドライバーを強振してこの日一番の球を打ってバーディ。徐々にではあるがクラブが振れてきていて、「これなら試合もやれるのでは」、そう期待をさせる練習ラウンドだった。

クラブハウスに上がってきた松山は「きょうは振れましたね」と、あくまで“きょうは”というところを強調した。やはりその痛みも日替わりのようで、この日も「朝は確実に無理でした」と練習できないほどの痛みが出ていた様子。朝からしっかりとケアを受け、球を打てる状態まで回復したことで、午後からのハーフの練習ラウンドを含めて一通りに練習をこなすことができた形だ。

試合2日前の時点でなんとか練習ラウンドはできたが、自身の状態に関して未だ手探りな状況で不安も募る。それでもことし2度目のメジャーを迎えることに対して、「先週できなかったのは誤算でしたけど、いい状態で初日のティを迎えられたらいいですね」と気丈にふるまった。試合まで状態が回復することを願うばかりだ。

初日(16日)は、キャメロン・スミス(オーストラリア)、ビクトル・ホブラン(ノルウェー)と午前8時26分(日本時間16日午後9時26分)にインコースからスタートする。(ケンタッキー州ルイビル/服部謙二郎)

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