オフィシャルカーはどこから来て、大会が終わるとどうなるの?
今年のシグニチャーイベント「アーノルド・パーマー招待」には、72選手が出場した。シグニチャーイベントになる前は120人以上が出場していたので、今よりも50人以上多くベイヒルクラブ&ロッヂに集まっていたことになる。出場選手にはオフィシャルカーが用意される。地元のオーランド在住の選手は自家用車で通うので、選手全員がオフィシャルカーを利用するわけではないものの、相当数の車両が用意されることになる。一体、何台のオフィシャルカーがあるのだろうか。
今年の大会では、メディアセンターとクラブハウスのちょうど中間に選手用駐車場があり、その傍らにオフィシャルカーの手配を管理するトレーラーハウスがある。早速トレーラーハウスに立ち寄り、疑問をぶつけてみると、責任者のバーニー・ベールワルド氏が快く答えてくれた。
「今大会の車両はゼネラル・モーターズ(GM)が提供しているので、本社のあるミシガン州から運ばれてきます。台数は全部で175台。出場人数に対して多すぎると思われるかもしれませんが、選手が少なくなっても台数は昔から変わってないんです。大会終了後、オフィシャルカーとして使用された車は“新古車”としてオーランドにある2つのディーラーに引き渡されます。地元ディーラーとの長年にわたってでき上がった密接な関係があるため、台数は減らせないんですね」
米国ではディーラーがメーカーから自動車を仕入れ、駐車場に保管・展示して販売する。展示された車を顧客が見て回り、気に入った色や仕様を確認しながら欲しい車を決めるというスタイルで、まるでスーパーに並ぶ野菜を買うような感覚だ。日本の注文販売とは少し異なることは説明しておきたい。そんな事情があるため、台数を減らせないのも理解できる。
オフィシャルカーは選手の移動に使われるだけでなく、雷雨などが接近した際の避難用としても会場内に用意されているが、好天に恵まれて避難の必要がなかった場合には走行距離が10マイル以内の“新古車”も発生するのだとか。
ちなみに、ベールワルド氏は、パーマー招待のオフィシャルカー管理を担当して14年になるという。もちろんこの業務はボランティア。
「各車両には鍵が1ペアあり、一つを選手に、一つをこちらで管理します。見ての通り、鍵の数も相当数になり、それを管理するのが大変な作業なんですが、やりがいがあって楽しいですよ。もちろん、来年も変わらずボランティアしますよ!」。選手だけでなく、いろんな人が大会を作り上げている一面を垣間見た気がした。(JJ田辺カメラマン)