「あと10回くらい狙える」マキロイが最もチャンスがあるメジャーはマスターズ?
◇メジャー第1戦◇マスターズ 事前(7日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7565 yd(パー72)
1年前、ロリー・マキロイ(北アイルランド)がクラブハウスでディナーを食べようとコースへ戻ってきた時、車中から大会の歴代優勝者たちがバルコニーでカクテルを飲んでいる様子が見えたという。「彼らに見られたら、気まずいだろうな…」。マスターズにおける勝者と敗者の境界線がはっきりと引かれてしまうようで、車を降りることを逡巡してしまう自分がいた。「幸いなことに、あれが最後だった」。悲願だったグリーンジャケットをつかみ、かつては目を背けたくなったチャンピオンズディナーにホストとして出席できる。
昨年末から考えたディナーのメニューより頭を悩ませたのは、スピーチの内容だったとか。「2人(タイガー・ウッズとフィル・ミケルソン)が参加できないのは残念だけど、ゴルフ界のレジェンドが集まる。適切な言葉を選び、グループの一員になれた感謝の気持ちをしっかり伝えたい。ここ(会見)では全部は言わないよ。今夜までとっておくけど、ずいぶん考え抜いたんだ」と笑顔で話した。
大役を務めあげれば、あとは史上4人目となる連覇への挑戦に全集中。初優勝からの達成はニック・ファルド(1989年、90年/イングランド)しかいないが、マキロイは4大メジャーにおいて自分に最もチャンスがあるのはマスターズだと話す。18年連続18回目の出場。「いいことも悪いことも、このコースで経験してきたことが強みになる。ほかのメジャーは毎年同じ場所に戻るわけではないからね。ここなら全てが少しだけ予測しやすい。年ごとに微妙な変化はあっても、コースのことはほぼ把握しているし、ホールロケーションも決まっている。あと10回くらいは優勝を狙えるチャンスがあると感じている」
キャリアグランドスラムの偉業を成し遂げ、新たな挑戦のモチベーションを問われることも多い。「何かを達成したり、成功したりするたびに幸せになれるけど、目標は(もっと高いものへと)どんどん遠ざかっていく。大事なのは、その道のりに楽しみを見出すこと。キャリアグランドスラムこそが僕の最終目的地だと思っていたけど、到達して、そうではないと気付いた。まだやりたいことがたくさんある」。今週タイトルを守り抜くことも、もちろんそのひとつだ。(ジョージア州オーガスタ/亀山泰宏)