20mを2度ねじ込んで8位浮上 久常涼が挑む“4打差逆転”の最終戦切符
◇米国男子プレーオフ第2戦◇BMW選手権 3日目(22日)◇ベルリーブCC (ミズーリ州)◇7448yd(パー70)
セントルイスのギャラリーを、久常涼が2度沸かせた。まずは13番(パー3)で20mをカップにねじ込む。15番で3パットのボギーを喫した直後の16番(パー3)でふたたび20mの下りのフックラインをカップに放り込み、首を傾げながら白い歯をこぼした。「なんか自分でもなんで入ったのかよく分かんないですけど、でも、本当にいいパッティングがきょうは入ってくれて良かった」。16位から7バーディ、4ボギーの「67」と伸ばし、通算8アンダーの8位で最終日を迎える。
ムービングデーは苦しい展開で幕を開けた。3番で3パット、6番でもスコアを落として2ボギーが先行した。それでも下を向かなかった。7番からの3連続バーディで反撃を開始。参戦3年目で初めてプレーオフシリーズに進んだ23歳の真骨頂が見えたのが、ボギーとした10番だった。
フェアウェイバンカーからの第2打がグリーン奥のラフへ。左足下がりのライから下り傾斜に向けたアプローチはグリーンを通過し、刈り込まれたエリアを転げ落ちて深いラフへと吸い込まれた。4打目は大きく打ち上げ、かつ、ピンが近い難しい状況。あわやダブルボギーかというピンチで、ウェッジのフェースを開いて躊躇せず振りきり、ピンそばに寄せて切り抜けた。「大きかったなと思う」という納得の粘りが、残り8ホールで3つ伸ばす快進撃につながった。
「今週はパッティングがすごくいいので、リズムを作れているかなと思う」。ロングパットが目を引くが、3日間を通じたパットのスコアへの貢献度を示す「ストロークゲインド・パッティング」は、全体4位の「4.300」。積み重ねてきた取り組みと今週から投入しているテーラーメイド「TP コレクション ブラック バルボア」がかみ合い、ツアートップ50が集う舞台で上位に食い込んでいる。
現在の年間ポイントランク(フェデックスカップ)は45位。上位30人による最終戦「ツアー選手権」(ジョージア州イーストレイクGC)進出には、目安として2位以上の成績が求められる。最終日を前に首位とは9打差だが、ロリー・マキロイ(北アイルランド)らがいる“ボーダーライン”の2位とは4打差。初進出したプレーオフシリーズの生き残りへ。「頑張ります」と久常はラスト18ホールを見据えた。 (ミズーリ州セントルイス/中村文香)