2026年 ツアー選手権

“シーソーゲーム”を制した松山英樹の3アンダー「67」 探し続けた「明日につながるもの」

2026年 ツアー選手権 3日目 松山英樹
我慢強く「67」で回った松山英樹(Andrew J. Clark/ISI Photos/ISI Photos via Getty Images)

◇米国男子プレーオフ最終戦◇ツアー選手権 3日目(29日)◇イーストレイクGC(ジョージア州)◇7440yd(パー70)

ピン奥から4.5mの下りスライスを流し込むと、松山英樹は向けられた歓声に右手を挙げて応えた。最終18番(パー5)、ティショットを左に曲げてレイアップしながら奪ったバーディだった。終盤5ホールで3バーディ。この日の6バーディ、3ボギー「67」は、どちらに転んでもおかしくない“シーソーゲーム”を制した3アンダーだった。「5アンダーもありそうなゴルフだし、5オーバーもありそうな。その中でもいい方に転がったんじゃないかな」

27位からスタートしたムービングデーは、「フォアー」の声とともに始まった。1番で1Wのティショットを右林に打ち込むも、3.5mのパーパットを沈めた。2番(パー3)は4.5m、3番は3.5m。出だし3ホール連続でパーオンを逃しながらも、簡単ではない距離のパーパットを次々とねじ込んだ。

4、7番とバーディを重ねると、最大の見せ場は池越えの9番(パー3)だった。この日はティイングエリアが後方に下げられ、270ydの設定。5Wから放たれた打球は、ピン手前に着弾すると、カップをかすめてグリーン奥へ。そこから傾斜を転がって戻り、あと30cmでエースという一打になった。松山も思わず笑みを浮かべた。

そのまま加速したかったが、流れに乗り切れない。直後の10番で、軽いアゲンストの風が吹く中、ラフからの第2打がガードバンカーにつかまり、そこから3連続ボギーを叩いて一気にこの日の3アンダーを吐き出した。一時は通算1アンダーの最下位まで沈んだ。

それでも、プレーを投げ出さない。14番で第2打をピン手前5mに置いてバーディ。17番は残り113ydを1mへとピタリと寄せた。終盤に入ると、ショットの精度が目に見えて上向いていった。その変化の理由を「諦めたからじゃない?」と笑ってみせた。そんな言葉と裏腹に「明日につながるようなものになればいい」と、苦しい中で一打に向き合い続けた。今季ここまでの22試合すべてで予選通過。その姿は1年を通じて変わらない。

25位で、プレーオフシリーズ最終戦のラスト18ホールを迎える。29位だった昨年に続いて、優勝争いから遠い位置での最終日になる。「パットがきょうは結果に表れてくれて助かった。入らなくても、続けていればこういう日が来るって改めて分かった。明日も、同じように続けていけたらいい」。ホールアウト後はやはりドライビングレンジ、パッティンググリーンへ。汗をぬぐいながら練習して、最良の一打につながるきっかけを探した。(ジョージア州アトランタ/中村文香)

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