「十分に射程圏内だ」46歳アダム・スコットが挑む最年長“年間王者”
◇米国男子プレーオフ最終戦◇ツアー選手権 3日目(29日)◇イーストレイクGC(ジョージア州)◇7440yd(パー70)
1週前、アダム・スコット(オーストラリア)は思わず「生き残った」とつぶやいた。プレーオフ第2戦を終えて年間ポイントランク(フェデックスカップ)28位という瀬戸際から、上位30人のみによる最終戦進出を決めたからだ。そんな46歳が、最終日を前に3打差3位という絶好の位置につけている。「いいポジションだと思う。十分に射程圏内だね」。ツアー通算14勝を誇るベテランは、初の年間王者のタイトルを視界にとらえた。
3打差7位から出たムービングデーに、6バーディ、1ボギー「65」。伸ばし合いの展開に食らいついた。2番がこの日唯一のボギー。4番で残り142ydの第2打を2.5mに運んでバーディを奪い返すと、そこから着実にスコアを伸ばしていった。「今日はスコアが出やすいセッティングになっていた」。イーストレイクの難しさを知るベテランにとっても、攻める条件が整っていたという。
2007年プレーオフシリーズ創設前、2005年から本大会に出場し、06年大会優勝など出場は14回を数える。13年「マスターズ」でメジャー初制覇を果たし、翌14年には世界ランク1位にも輝いた。ただPGAツアー(米ツアー)の年間王者には手が届かなかった。
年間王者の決定方法は、これまで幾度も変更されてきた。昨年からは最終戦を迎える前に積み上げたポイントをリセットし、本大会の優勝者が年間王者となるフォーマットに変わっている。「ある意味、失うものはない。自分にとって、大きなチャンス」と意気込みを見せる。
46歳で初の年間王者に輝けば、2008年のビジェイ・シン(フィジー)の45歳の最年長記録を更新する。ツアー選手権に限っても、カリフォルニア州オリンピッククラブで開催されていた1994年大会のマーク・マッカンバーの43歳を上回り、最年長優勝となる。
「上の選手たちが序盤から伸ばしてきたら、僕も早めに攻めていかないといけない。バックナインまで待って、6打差を追いつくなんていうのは無理だからね」。歴戦のベテランは偉業達成へ、逆転の道筋を思い描いた。(ジョージア州アトランタ/中村文香)