2026年 ツアー選手権

パーオン率1位はシェフラー、久常涼がトップ10 数字の先に見える明暗

久常涼
パーオン率で9位に入った久常涼(撮影は2026年「BMW選手権」)

PGAツアー(米ツアー)は前週のプレーオフシリーズ最終戦「ツアー選手権」で年間王者が決まり、シーズンはひと区切りを迎えた。来季シード争いがメインとなる2週後からのフェデックスカップ・フォール(秋季シリーズ)を前に、世界最高峰の舞台をスタッツで振り返る。第2回はショット力を測る指標のひとつ「パーオン率」。

スコッティ・シェフラー
年間王者のスコッティ・シェフラーがパーオン率も1位(撮影は2026年「全英オープン」)

今季のツアー平均パーオン率は66.43%で、70%を超えているのはブルックス・ケプカまで、わずか11人だ。

部門でトップを走るのが、ツアー選手権など今季3勝を挙げ、2年ぶり2度目の年間王者に輝いた世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー。パーオン率は72.86%で、1ラウンド(18ホール)換算では約13ホールでグリーンを捉えている計算になる。

米ツアーに本格参戦した2019-20年シーズンは70%に届いていなかったが、2021-22年に72.29%で部門トップに立つと、翌シーズンも1位をキープ。高い水準でグリーンを捉え続けるショットの安定感が世界ナンバーワンの強さを下支えしている。

もっとも、パーオン率の高さがそのまま好成績につながるとは限らない。71.54%で2位のパトリック・フィッシュバーンは今季まだトップ10入りがなく、年間ポイントランキング(フェデックスカップ)は145位と低迷している。その要因を物語るのがグリーン上の数字で、パーオン時の平均パット数は1.783で部門130位。1パットでホールアウトした割合(1パット率)も34.31%で、記録のある選手の中では最下位(151位)だった。

71.42%で3位のルーキー、ジョニー・キーファーもパーオン時の平均パット数は1.791(141位)、1パット率は35.75%(149位)と、ともに下位に沈んでいる。2人とも高い精度でグリーンを捉えながら、その後のパッティングでスコアを伸ばし切れていないことがうかがえる。

松山英樹
松山はパーオン率は高くないものの、ピンを狙うショット精度の高さは一級品(撮影は2026年「ツアー選手権」)

日本勢では久常涼がツアー平均を上回る70.37%で9位に入った。2022年に日本ツアーでは同部門2位だった。ショットの精度は舞台を米国に移しても健在だ。グリーンを狙うショットでフィールド平均に対して何打稼いだかを示す「ストロークゲインド・アプローチ」は「+0.290」で44位。今季自己最多5度のトップ10入りを支えたプラス材料のひとつといえそうだ。

一方、松山英樹は66.06%で97位とツアー平均を下回るが、ストロークゲインド・アプローチは「+0.430」で22位。特に200~225ydから放ったショットの、カップまでの平均残り距離は35フィート3インチ(約10.7m)で1位と、ピンを狙うショット精度の高さはツアーでも一級品だ。

パーオン率はショットの安定感を測る分かりやすい指標だが、それだけで選手の強さを語ることはできない。70%を超える高水準でもシェフラーや久常のように結果につなげる選手がいれば、そうでない選手もいる。数字の高さをどうスコアへ結びつけるか、そこに選手ごとの違いが表れる。

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