2026年 プレジデンツカップ

心臓が飛び出そう…久常涼が白星デビュー「松山さんが隣にいてくれるおかげ」

2026年 プレジデンツカップ 初日 松山英樹-久常涼
久常涼(右)は松山英樹とのペアで世界選抜に勝利をもたらした

◇世界選抜VS米国選抜対抗戦◇ザ・プレジデンツカップ 初日(24日)◇メダイナCC(イリノイ州)◇7548yd(パー70)

1番ティイングエリアに設けられた巨大スタンドは壮観だった。PGAツアー3年目、24歳でたどり着いた、国のプライドを懸けた対抗戦の舞台。「最初のティショットは本当に心臓が飛び出そうだった」と久常涼は明かす。緊張感に満ちたところを、10歳上の先輩が手を差し伸べてくれた。「松山さんに最初に打ってもらえて、気持ちを落ち着かせて入れたのが大きかった」。1Wショットはきっちりフェアウェイへ。思わず笑顔がこぼれた。

2026年 プレジデンツカップ 初日 久常涼-松山英樹
1番ティで第1打を放った後、安心した表情を見せた

フォアボール(各選手が自分のボールをプレーしペアで良い方のスコアを採用)形式の日米対決は、両選抜ともに“若い方”が序盤を引っ張った。キャメロン・ヤングに負けじと、久常は3番(パー5)のバーディでオールスクエアに持ち込み、続く4番では4mを沈める2連続としてリードを許さない。普段の試合では見せることのない、手を大きく上げて拍手に応える珍しいシーンまで飛び出した。

2026年 プレジデンツカップ 初日 久常涼
こんな久常見たことない…バーディに大きく手を挙げる

ふと見渡せば、周りの3人はスターばかり。PGAツアー通算10勝(メジャー2勝)のザンダー・シャウフェレ、“第5のメジャー”と称される「プレーヤーズ選手権」を含む通算3勝のヤング、そして「マスターズ」を含む12勝の松山英樹。米国での優勝経験がまだない身だからこそ、できることは限られていると自覚していた。

1Wショットの高い精度こそが、24歳が今のところ胸を張れる武器。「まずフェアウェイにボールを置いて、相手にプレッシャーをかける。あとは全部、松山さんに任せよう」。等身大で相手に向き合うと、中盤にエンジンがかかってきた兄貴分との歯車がかみ合う。決着した17番まで、そろってフェアウェイを外したホールはひとつもなくノーボギー。ペアの好不調の波が重ならず、互いを補い合うフォアボールの理想的な展開で進んだ。

2026年 プレジデンツカップ 初日 久常涼-松山英樹
えらい!!

終盤は松山のカバーリングを信じて「もうひたすらカップをオーバーさせようと思っていた」と積極的にカップインを狙った。ヤングに先にバーディパットを決められた15番では「入れるしかない状況を作ってくれたので、気持ちよく打つことができた」と物怖じせず3m強を入れ返して2UPをキープ。17番はそろってパーオンを逃した相手に対し、28年ぶりに誕生した日本人コンビはともにバーディチャンスを作って3&1で完勝した。

2026年 プレジデンツカップ 初日 久常涼-古川莉月愛
パートナーの古川莉月愛さんもチームの一員

「松山さんが隣にいてくれるおかげで、気持ちよく回ってこられました」。その大きな背中を追いかけ、毎週のように練習ラウンドをお願いして研鑽を積んできた今季、キャリアベストの年間ポイントレース(フェデックスカップ)を47位で終えた。さらに多くのファンの胸に名前を刻む機会として、これほど相応しいゲームはない。(イリノイ州メダイナ/桂川洋一)

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