2026年 プレジデンツカップ

「メダイナの奇跡」を知っていますか 松山英樹&久常涼ら世界選抜が28年ぶりVへ

2026年 プレジデンツカップ 3日目 ロリー・マキロイ
当時24歳のマキロイが貢献したメダイナの奇跡(David Cannon/Getty Images)

◇世界選抜VS米国選抜対抗戦◇ザ・プレジデンツカップ 3日目(26日)◇メダイナCC(イリノイ州)◇7548yd(パー70)

2年に一度の対抗戦は悲願の2勝目を狙う世界選抜(10.5pt)が米国選抜(7.5pt)を3ポイントリードして3日目を終えた。1994年の大会創設以降、通算成績は1勝13敗1分。98年以来、28年ぶりの歴史的勝利を視界にはっきりとらえて、最終日(27日)のシングルス12マッチに臨むが、ことしの開催コース・メダイナCCには、別の対抗戦で繰り広げられた、ゴルフ界では言わずと知れた激闘のエピソードがある。

いまも「メダイナの奇跡」(Miracle at Medinah)として語り継がれるのが2012年の「ライダーカップ」の戦い。アウェーの欧州選抜は3日間大会の2日目を終えて6pt対10pt、敗色濃厚ムードで突入した最終日にシングルスを8勝3敗1分として大逆転(通算14.5―13.5)に成功した。

欧州選抜はその前年、ライダーカップの英雄でもあったメジャー通算5勝のセベ・バレステロスをがん性脳腫瘍で亡くした。盟友のホセ・マリア・オラサバル(ともにスペイン)がキャプテンを務め、劣勢に陥った選手たちを鼓舞。「セベはいつもあきらめず、楽しみながら悪い状況を打破した」と呼びかけ、最終ラウンドはバレステロスが愛したネイビーのユニフォームで序盤から勝利を重ねた。

ちなみに、当時24歳だったロリー・マキロイ(北アイルランド)はシングルスマッチを前に危うく遅刻しかけたことでも知られる。宿泊ホテルでくつろいでいたところ、自分のスタート時刻を勘違いしていたことに気づいて大慌て。急きょ用意されたパトカーに乗り込んで開始10分前に到着し、ショット練習をしないままキーガン・ブラッドリーを2&1で下した。

緊急事態に機転を利かせてマキロイの搬送を手配したのが大会を主催する全米プロゴルフ協会(PGAオブ・アメリカ)のスタッフだったエリカ・ストールさん。2人の関係はその後、交際に発展し、2017年に結婚して現在に至る。

なお今大会で米国選抜のキャプテンを務めるブラント・スネデカー、アシスタントのブラッドリー、ジム・フューリック、ウェブ・シンプソン(他にゲーリー・ウッドランド)は14年前に選手として、それぞれ最終マッチで敗れた。悲劇的な記憶について問われたスネデカーは「今回のメンバーは以前とは違う。かつてのチームとは別物。彼らはあすの朝、万全の準備を整えて臨んでくれる。日曜日は何が起こるか分からない。覚悟を決めてプレーしてほしい」と自軍にメッセージを送った。(イリノイ州メダイナ/桂川洋一)

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