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名物17番ホールを巡る物語

By Jeff Shain, PGATOUR.COM Correspondent

クエイルホローの17番ホールのティグラウンドは、「ウェルズファーゴ選手権」専用の場所に設置されていたが、昨年の大会から元の場所に戻された。選手たちにとっては、願いが叶ったこととなる。

だからといって17番ホールがとても易しくなったという話ではない。以前と比較して狙いやすくなった、という話だ。

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この長い17番(パー3)は、クエイルホローで6番目に難しいホールだった。昨年はこの大会でリッキー・ファウラーが3人によるプレーオフを制し、米国ツアー初優勝を達成したが、昨年のこのホールは、前年比で1ラウンドあたりのバーディの数がひとつ増えただけに留まった。その一方で、ボギーの数は前年比で1ラウンドあたり10個も減少。一昨年までのこのホールは、グリーンを狙う角度に問題があったようだ。

「このホールは、狙いすぎるとドツボにはまってしまうんだよ」と、フィル・ミケルソンは昨年の大会を総括した際、17番についてコメントを残した。

ミケルソンはこの17番にとても苦しめられた経験がある。特に2005年は3つのダブルボギーを叩き、4日間の大会を通してこの17番だけで7オーバーを記録した。さらに2009年から2011年までも、毎年このホールで2オーバーを喫していた。

果たして昨年はどうだったのか? 3パー、1バーディという結果だった。

このホールの“スコア良化現象”は、なにもミケルソンに限った話ではない。多くの選手がそれまでのレギュラーティから40ヤードも離れた、さらにグリーンを狙うには角度のあり過ぎる217ヤードの大会特設ティーに、不満を抱えていた。

グリーンの左側は池が張り出していて、それによって3方向からの攻めが難しくなっている。ティショットをショートさせたり、左に曲げれば池につかまり、オーバー気味に攻めると、今度は返しのアプローチが下りラインとなっているのでこれまた厄介なのだ。

ここでは右のフリンジに打ち、そこからの寄せワンでパー狙い、というのが定石となっている。

ビル・ハースは、若い頃からこのクエイルホローを何度も回っているが、トーナメント専用ティーからは一度もプレーしたことがなかった。

「僕はいつも、レギュラーバックティからプレーしていたよ。それが元々このホールのデザインだからね」と、彼は語った。「そこから打てれば、右サイドから攻めるよりも多少はバーディが取り易くなると思うよ」。

昨年から25ヤード短くなったこのホールは、グリーンへの角度も改善され、選手たちの悩みは軽減された。「この改善で、トーナメント全体がエキサイティングな終盤戦を迎えると思うよ。なぜなら、この17番でバーディを決めれば、勢いに乗って最終ホールに入れるからね」と、ロリー・マキロイ(北アイルランド)は言った。

それでもこの17番ホールは、昨年の大会でマキロイが実証したように、まだ厳しさが残っている。昨年、彼は最終日の17番でボギーを叩き、クエイルホローでの2度目の優勝を逃してしまった。ちなみに優勝したファウラーは、4日間ともにパーで凌いだ。

情報提供:PGA TOUR

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