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2023年 フォーティネット選手権
期間:09/14〜09/17 場所:シルバラードリゾート・ノースコース(カリフォルニア州)

変化を恐れない新進気鋭のレフティが長尺パターにトライ

アクシェイ・バティアは、改良のためにあれこれいじることに恐れを抱いていない。特にパッティングにおいては、それが顕著である。

PGAツアー優勝を遂げたばかりの21歳はグリーンを読む技術、アライメント補助、そしてパターなどに関して、いくつか異なる手段を試した末、ようやくひとつのレシピに辿り着き、それを7月「バラクーダ選手権」制覇に結びつけた。

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しかし、まだ満足したわけではない。フェデックスカップ・フォール(秋季シリーズ)の初戦にあたる「フォーティネット選手権」にブルームスティック式の長尺パターを持ち込み、またも大きな変化を伴って登場した。今週は自身5週間ぶりの実戦であり、初優勝からわずか2試合目の出場となる。

パターヘッドはこれまで愛用した「オデッセイ TRI-HOT(トライホット) 5K #7」のままだが、装着されたシャフトは異なる。39 1/8インチのアームロックから、44インチのブルームスティックシャフトに変更してライ角も6度増やした。

PGAツアーのシード権を持たずにスタートした2023年は3月「プエルトリコオープン」の2位フィニッシュでスペシャルテンポラリーメンバーとなり、7月の初優勝につながった。スコア貢献度を示すストロークゲインドのスタッツを見ると、「アプローチ・ザ・グリーン」で21位、「オフ・ザ・ティ」で31位にランクイン。ツアー平均を上回るボールストライカーであることを証明した一方、「パッティング」は170位だった。

ブルームスティックの使用はバティアほどの年齢の選手には珍しいが、同様のスタイルで成功を収めているプレーヤーもいる。復活を遂げたルーカス・グローバーはバティアが生まれる前、2001年にプロ転向した43歳。10年に及ぶイップスとの苦闘を経て、長尺パターへのチェンジが即座にハマった。出場6試合で3度のトップ6入りを果たすと、「ウィンダム選手権」「フェデックス セントジュード選手権」を2週連続で制した。フェデックスカッププレーオフシリーズを18位でフィニッシュし、「全米オープン」を制覇した2009年シーズン以来の好成績を収めた。28歳のキム・シウー(韓国)も1月「ソニーオープンinハワイ」で優勝し、プレーオフ最終戦「ツアー選手権」出場を果たした。

バティアはこれまで、グリーン上での最新トレンドを進んで試す姿勢を見せてきた。今夏、「オデッセイ ジェイルバード パター」を試した数多くの選手のひとりでもある。2022-23年シーズンで勝利を挙げたウィンダム・クラークリッキー・ファウラー、そしてキーガン・ブラッドリーが人気に火をつけたモデル。しかし、「ロケットモーゲージクラシック」での1ラウンドをプレーしただけで、再びTRI-HOT 5K #7に戻している。

その時は「全てにおいて不確かな感じがした」とコメント。グリーンでの読みを向上させるべくエイムポイントを取り入れたこともあったが、これも早い段階でやめている。矢継ぎ早のトライについて、7月のデトロイトでPGATOUR.comに説明したこともあった。「僕は確かにジュニア時代の自分自身を模索している。自分は、ジュニアゴルフ界やアマチュアゴルフ界最高のパターの名手だと感じていたからね。とにかく、それ(その感覚を取り戻す手段)を見つけ出そうとしている」

当時、バティアは最高のアマチュア選手の一人だった。2018年の「全米ジュニアアマチュア選手権」で2位に入ると、同年の夏季ユースオリンピックでは銀メダル2個を獲得。「ジュニアプレジデンツカップ」と「ジュニアライダーカップ」でもプレーしつつ、「ウォーカーカップ」では高校生として史上初めて米国代表入りした。高校卒業後は“型破り”なルートを選択し、大学ゴルフのキャリアを経ることなくプロ転向。数年にわたってミニツアーで戦いながら、スポンサー推薦で米下部コーンフェリーツアーやPGAツアーの大会にスポット参戦してきた。

2020年の「フォーティネット選手権」も、まさにそのケース。当時18歳で9位タイに食い込み、1998年「全英オープン」でのジャスティン・ローズ(イングランド)以降では、PGAツアーのストロークプレーの大会でトップ10入りした最年少選手となった。

残念ながらカットラインに1打及ばず予選落ちを喫したが、今回のシャフト変更は快進撃の起爆剤となるかもしれない。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

情報提供:PGA TOUR

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