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2024年シーズンへ向けたギアのトレンドと展望(後編)

PGAツアーの2022-23年シーズンは、面白く興味深いギアのストーリーに満ちていた。前編に続き、以下はGolfWRX.comによる、進化の止むことのないギアに関するPGAツアー2024年シーズンの展望である。

4. オデッセイの新しいAIパター & キャロウェイの今後のリリースは?

ここ数年、キャロウェイは人工知能(AI)による協力のもと、ターゲットとしたユーザーに対し、ボール初速、スピン量、寛容性といった性能を最大化するフェース構造の設計を行ってきた。そして今、同社はAIの使用を新しいパターにまで広げた。

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ジョン・ラーム(スペイン)やサム・バーンズは、早くもオデッセイの新しい「Ai-ONE ミルドパター」を実戦投入した。ラームは「Ai-ONEロッシーパター」、バーンズは「Ai-ONE 7Sパター」を使用しているところを目撃されている。

特に、PGAツアーにおけるキャリア全体を通じて、これまでオデッセイ「オー・ワークス ブラックNo.7パター」を使用してきたバーンズの変更は驚きだった。

オデッセイのジェネラルマネジャーであり、キャロウェイグローバルツアー部門の副部長でもあるジェイコブ・デイビッドソンは、「テストの結果がかなり良好でしたので、これをローンチ(公表)する際、我々には素晴らしい製品であるとの手応えがありました。初期段階で我々が興奮したのは、このパターが世界最高の選手たちの注意を引いたことです。すでに、世界ナンバーワンプレイヤー(イン・ルオニン/中国)と「マスターズ」王者(ラーム)のバッグにも入っています。また、「ツアー選手権」で変更に踏み切った選手(バーンズ)は、2017年にプロ転向して以来、一度もパターを替えたことがありませんでした」と述べた。

11月3日に一般発売されたオデッセイのAi-ONE パターは全8種類。裏側の輪郭パターンが独特なフェースインサートが搭載されており、オフセンターヒットの初速ロスを最小限にする働きをしている。

また、この新パターのリリースはひとつの疑問を提示している。キャロウェイは2024年に何をリリースするのか? この疑問について熟考するのは一興だが、まずはGolfWRX.comにて、AIにより強化されたオデッセイのパターに関する詳細を確認すると良いだろう。

5. この先、ゴルフボールに大きな変更はあるのか?

今年3月にUSGAとR&Aは、“モデルローカルルール”案を発表した。このルールは、修正された打ち出し条件下でテストされたゴルフボールの使用オプションを競技運営者に与えるもの。これにより、現行ルールとの関連で、ゴルフボールの飛距離に大きな影響が出ることになる。

当時、PGAツアーはこの件について、以下の公式見解を発表した。

「我々は飛距離の話題を含む広い構想について、引き続きUSGA及びR&Aと緊密に連携していきます。本日発表されたメーカーへの通知に関して、我々はこの話題について今後も独自の大規模で独立した分析を行いつつ、USGAとR&Aを始め、我々のメンバーシップや業界のパートナーたちと共同で取り組み、この提議に対する判断やフィードバックを行って参ります。ツアーは引き続き、ツアー、選手たち、ファンの楽しみに対してネガティブなインパクトを与えることなく、このゲーム全体にとっての恩恵と認められた将来的な解決策の確保にコミットします」

2023年11月下旬に、R&AのCEOであるマーティン・スランバーズは、ゴルフダイジェスト誌によるインタビューのなかで、この件についてより掘り下げた話をしており、「我々はUSGAのCEOであるマイク・ワン同様に、とても明確であり続けてきました。選択肢は3つのみです。分岐するか、ゲーム全体を変えるか、あるいは何もしないか。そして何もしないという選択肢はあり得ません。それが我々の主張です」と述べている。

もし承認されると、ゴルフボールに関するモディファイドローカルルールは、2026年から施行されることになる。

ツアー14勝のアダム・スコット(オーストラリア)は、「僕がプロに転向してから最大の根本的な変化は、従来はバッグの中で一番難しいクラブだったドライバーが、今や最も寛容なクラブとなったこと。そして、これは僕にとってギア的に、ゴルフバッグの中で最も進化的な変化だ」と、最近の2023年「オーストラリアンPGA選手権」で述べている。

「ボールはボールだけど、ドライバーは打つのが最も難しいクラブから、最も寛容性があり、ナーバスな時に頼りにできるクラブになった。もう、ドライバーでのミスに対するペナルティは、トップレベルでは十分な代償ではなくなった、というのが僕の意見。僕だったら、そっちを先に対処し、その連鎖反応を見定めるね。もし、小さなドライバーヘッドで130(マイル)でスイングしようという奴がいたとしたら、まあ無理だろうけどせいぜい頑張って、となるだろうね」とスコット。

果たして2024年に、このゴルフボールを巡る大論争は具体的な解決策に行き着くのか? ゴルフ界全体は、どちらに転ぶか分からない状況にある。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

情報提供:PGA TOUR

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