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「いま僕はココにいます」Vol.163 ケニア編

人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・29歳。2012年のプロデビューから活躍の場を海の向こうに求め、キャリアで足を運んだ国と地域の数は実に70に到達した。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。

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プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕はナイロビにいます。

欧州ツアー(DPワールドツアー)は1週のお休みを挟んで、アフリカスイングで再開です。今週は「マジカル ケニアオープン」。会場のムサイガGCにも慣れてきました。クラシックなタイプで大好きなコースのひとつです。

2週前のインドでの試合を終えて、先週はタイで過ごしました。バンコクを発ち、経由地のドーハまでは7時間半、ドーハからナイロビまでは5時間半のフライト。最近お気に入りのカタール航空に乗ってきました。

最初のフライトの出発はバンコクの午後8時頃。今回は食事のおいしさに思わず驚きました。カタール行きの飛行機にはタイ料理…いや、フュージョン・タイ料理とでも言いましょうか、オリジナルに手を加えたような創作料理。現地の有名レストランが監修しているメニューがあったのでチョイスしてみました。

前菜、メイン、デザートのコース仕立てで、見た目が美しく、どれも美味! とくにメインのロブスター、カレー風味のヌードルが本当においしくて。(たぶん)米粉の麺の味付けもぴったりで、満足感たっぷりでした。

実は海外ツアーに出場し始めた20代前半の頃は、機内食にはほとんど手を付けなかったんです。長距離フライトでも座席についてしばらくすればすぐに眠れて、眠れない時も「機内食を食べると時差ボケをしてしまう」と思い、試合に備えてきたつもりでした。

しかしここ数年で考えが変わってきています。機内で自分なりに気を付けて、必死に時差調整をしても、体は時差ボケを避けられない。現地に着いて何日かは夜中になかなか眠れないし、早朝に目が覚めて二度寝もできない、日中に外で動くと夜8時にはもう起きていられない…。人間の体は自然には抗えないから、「身を任せよう」といつしか思うようになりました。

いろんなことを受け入れる努力をしたほうが、結果的にはストレスも少なくなるようで、旅もいっそう充実。深夜発などでなければ、機内食も楽しみになってきたところです。今回は空港のターミナルでガマンして、楽しみにしていた機内食が大当たり。アフリカでも頑張ります。

旅人ゴルファー

Profile

川村昌弘
川村昌弘Masahiro Kawamura
1993年6月25日・三重県生まれ。5歳の時に父と一緒にゴルフを始め、小学生時代には全国大会の常連選手に。ジョーダン・スピースやジャスティン・トーマスらと出場したフランスでのジュニア大会をきっかけに将来の海外転戦を夢見る。高校卒業後にプロ転向し、2013年に20歳で出場した日本&アジアン共同主管大会「アジアパシフィックパナソニックオープン」でツアー初優勝を飾り、海外進出の足がかりを得た。
川村昌弘選手の略歴・戦績はプロフィールページで

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