ツアーで見つけた最新ギア 「RS」のクローバーに可変式「スパイダー」も
2023年 ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!
期間:04/20〜04/23 場所:PGM石岡GC(茨城)
ツアーで見つけた最新ギアすっぱ抜き 発表前の1W&シャフトのテスト現場に潜入
男子ツアーで取材中に見つけた超最新ギアをすっぱ抜き。まだ巷で売っていないモノだけではなく、R&Aのリストに載っていないような代物も含めて、最新事情を“フライング気味”にお届け!
「B社」のドライバー、何やらフェース面がすごいことに…
まずは“おそらく次期モデルであろう”ブリヂストンのドライバーから。先週行われた「ISPSハンダ」の試合会場・石岡GCの練習場で、木下稜介の周りに何やら人だかりができていた。いったい何が行われているのかのぞいて見ると、同社の新しいドライバーをテストしているではないか。その周りには“プチプチ"にくるまれた新品ヘッドがいくつか置かれていた。
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ブリヂストンのスタッフたちは、木下が打った打球を見てはパソコンの画面とにらめっこ。トラックマンの数値を見ながら、ああだこうだとスタッフ間でプチ会議。さらに木下から感想をヒアリングし、メモを取る。「そのヘッドはナニ?」と現地にいた馴染みの同社スタッフに話を聞こうとするも、かん口令が敷かれているのか「モゴモゴモゴ」と奥歯にモノが挟まったような受け答え。これだけ打席で大っぴらにやっているのに! と突っ込みたくもなるが、彼らも仕事、こちらも仕事。こうなったら推測で書くしかない。
おそらくだがブリヂストンの次期モデルのテスト。その場に置かれているヘッドを見ると、どうもヘッドは何種類かありそう。さしずめB1、B2、Bリミテッドではないか。実際、木下が打っていたモデルの撮影画像を確認したところ、ネックのアタリに「B-LIMITED」の文字がある。あら? その文字の下にさらに「B1 LS」という表記が。「LS」ということは、低スピンモデルなのかな? 今まではなかったよな、LSは…。
ソールを見る限りでは、トウとヒールにそれぞれウエート調整があり、さらにフェースの反発をコントロールする「SP-COR(サスペンションコア)」も引き続き搭載されている模様。ソール以外を見ると、これまたびっくり。フェースになにやら“ミーリングらしきもの”が施されている。まるでウェッジのフェース面のような凹凸が入っていて、いかにも球が食いつきそう。雨の日でも横滑りせず、スピンも入ってドロップしないのかな。
いずれにしても「?」マークばかりが浮かんで、その答えもわからないのだが、ひとつだけ確実に言えることは、試打している木下本人が新しいドライバーの出来に満足していること。高弾道のストレートボールを連発し、とても感触は良さそう。「試合でまだ使えないのか~」(木下)と嘆いていたので、まだR&Aのリストには載っていないのだろう(リストに載らないと試合では使用不可)。スタッフとのやり取りを見る限り、まだここからヘッドに改良を加えていくのではないかと思われる。ちなみにインパクトの打球音は少し高めで、練習場にチタンの金属音が響いていてとても心地よかった。
このブリヂストンの新しい(であろう)ヘッドは、木下以外にも比嘉一貴ら契約選手がテストをしていた。製品化はいつになるのか? 続報を待たれよ。
「TENSEIプロ 1K シリーズ」のブルーを発見。いわゆる青マナ系?
続いて見つけたフライング情報は、シャフト。同じく石岡GCの打撃レンジで、池田勇太が見たことのないシャフトを装着してドライバーを打っていた。コスメは「テンセイプロ1Kシリーズ」に見えるが、ラベルはオレンジでなく、白でもなく、青色。青のテンセイプロ1Kは今まで見たことないが、すわ、新作か? 池田といえば、過去にローンチされたばかりの「ローグ インフィニティ」を打ったりして、いつも三菱ケミカルの新しいシャフトを打っているイメージが強い。今回も同社のニューモデルをいち早く試しているのかもしれない。よく見ると、バッグの横に立てかけられたフェアウェイウッドにも青テンセイが挿さっている。
三菱の「青」といえば「青マナ」が連想されるが、そうなると池田の打っている青テンセイも中元系のシャフトなのか。「青」はディアマナの中で一番クセのないタイプで、プロの間でも根強い人気があった。そのテンセイプロ1Kバージョンとあれば、ハードヒッターが集う男子プロたちに、いかにもハマりそうな予感がする。また、オレンジで採用しているカウンターバランスを青にも踏襲しているのか? 池田は昔から軽いバランスの振り抜きの良いクラブを好むから、意外とこの青テンセイもカウンターバランスシャフトかもしれない。
と、こちらも憶測で話していても仕方ないので、三菱ケミカルの担当者をつかまえて話を聞こうとしたら、これまた口をつぐむばかり。仕方ない、彼らも仕事、こちらも仕事。話を進めよう。
もともとテンセイシリーズは、アメリカで流行り、逆輸入的に日本で流行った経緯があるが、今回はアメリカからこのテンセイブルーらしきシャフトの情報は入っていない。また、日本でも池田以外に打ったという情報は入っていない。発売時期やスペックの種類、そして性能に関する情報はまったくないが、見た目がカッコいいと思ってしまうのは私だけだろうか。特にキャロウェイのパラダイムに色味が合いそうだ。
池田はドライバーと3Wにこのテンセイブルーらしきシャフトを装着し、実際に試合でも使用。池田のエースである「パラダイム トリプルダイヤモンド S」にクセのない(であろう)シャフトの組み合わせはかなりハードな印象を受けるが、こちらも続報をお待ちあれ。(編集部・服部謙二郎)