なんじゃこりゃ! 幡地隆寛の「SM11ローバウンスK」は“7面ソール” その理由は?
◇国内男子◇~ジャンボ尾崎追悼大会~ ISPS HANDA 夏に爆発どれだけバーディ取れるんだトーナメント◇草津CC (群馬)◇6690yd(パー72)
幡地隆寛の「SM11」ロブウェッジのソールが、とんでもないことになっていた。もともとはリーディングエッジ側が大きく削られたワイドソールの「Kスター」を使っていたが、関西オープンからはロフト60度の「ローバウンスK」を1度寝かせたものに変更していたという。
ソール形状が複雑で、思わず二度見してしまった。中央がえぐられた“キャニオンソール”で、トレーリングエッジ側はしっかりと残されている。そしてトウヒールの肉を落とし、滑りやすくスムースな仕上げに。1本のウェッジにさまざまな用途を持たせた作りで、随所に細かな工夫が施されていた。
それにしても、なぜそこまでの万能感が必要だったのか。
「きっかけは、『ウェッジのソールは何タイプか持っておいたほうがいいよ』というアドバイスでした。2、3本のウェッジを持ち歩いて、コースの芝に合わせてソールを選ぶということ。でも、TグラインドやKグラインドの要素を1本で表現できないかと考えました。ソールにバリエーションを持たせて、自分のアドレスを変えることで当たる面を変えられたら、と」
その答えが、本人が「7面あります」というソール形状。もともとの「Kスター」とにらめっこしながら、タイトリストのウェッジ職人と相談してたどり着いた1本だった。
「ふかふかのところではニュートラルに打てばいいし、硬いところに行けばトウダウンして構えると、落とした部分のトウ側が滑ってくれる。真ん中は残しているので、パンッと入れた時に、そこがしっかりと当たって球が出てくれます。そこが落ちていると、下にズボっと入り過ぎてしまうことがあるのでね」。早くも、その“7面ソール”の効果を実感していた。
「今週は本当にいろんな芝があるので、1本完結型がハマっている気がします。打ち方のフィーリングを変えずにアドレスだけで対応できるのはいいですね」
市販品にはない“キャニオンソール”の効果は、接地面積を減らして抜けの良さを出すところにあるが、幡地は副次効果も感じているという。「アドレスしてヘッドを地面に置いたときに支点がある感じがして据わりがいいんです。『谷』があることで、その谷のお尻側を使ったり、本当にいろんな面を使えます。『あ、今ここに当たって滑ったな』という感覚があります」
プロならではの細やかなこだわり。そして、その要望に応えるメーカーの技術。その妙が凝縮された1本だった。(群馬県草津町/服部謙二郎)