13代目の「ゼクシオ」ドライバーか? 適合ヘッドリストに画像掲載
2023年 富士通レディース
期間:10/13〜10/15 場所:東急セブンハンドレッドC(千葉)
女子ツアーで発見!「ゼクシオ」の新作らしき2機種をすっぱ抜き プロの反応は?
◇国内女子◇富士通レディース 事前情報◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6679yd(パー72)
打撃練習場で、見たことのないクラブを打っているプロを発見した。その周りには住友ゴム工業社(ダンロップ)のツアーレップ(用具担当者)の人だかり。甲高い打音を響かせるヘッドをコッソリ見てみると、ソールに「XXIO」の文字が入っているではないか。これはおそらく(というか間違いなく)、ゼクシオの新しいモデルだろう(USGAの適合リストにも載っていたし)。
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前作「ゼクシオ 12」が発売されてから約2年。プロの周りの担当者に聞いても口をつぐむばかりなので、練習が終わった女子プロに“13代目”とおぼしき、ゼクシオドライバーについて話を聞くことにした。
ウッド系は今まで同社の「スリクソン ZX」シリーズで統一していた尾関彩美悠は、ソール後方に「X」のロゴが印字された新しい「ゼクシオ エックス」らしき1本を選択。「フィーリングがすごくいいですね。スピンが少ないから、風の影響も少なくて、直進性のあるボールを打てる感じがします」と好感触。キャリアで初めてゼクシオを実戦投入する可能性も示唆した。
現在「ZX 7 Mk II」を愛用する小祝さくらは、尾関と同じヘッドを練習ラウンドで試打。「直進性が強くて曲がりが少ないのがいいですね。今使っているヘッドは強い球が打てるんですけど、つかまり過ぎるときがあるので」と語った。また、「打球音がちょっと高くて、球も弾く感じがある。プロアマのラウンドでもう一度飛距離を確認して、今使っているものと変わらなければ、実戦投入する可能性はあります」と、練習日の段階では、エースでいくか新しいゼクシオでいくか「五分五分」とのこと。
同じく新しい“エックス”を試していた菅沼菜々は、小祝よりさらに投入の可能性が高そうな雰囲気。「ヘッドがアスリート的な感じ」と、まず見た目が好みで、「前作は(クラウンに)銀の部分があって慣れるのに時間がかかりましたが、今作は真っ黒になり構えやすいですよね」と話す。菅沼が新しいドライバーを導入するかどうかの基準は「飛距離が落ちないこと」。今作はそれをクリアしていて、「前作と比較してスピン量は同じくらいですが、初速が出ていて普段より3、4yd遠くに飛びました」と、コースで打ってもより遠くへ飛ぶ感覚があるそうだ。
そして日が落ちるギリギリまで試打をして調整していたのが、青木瀬令奈だ。「ゼクシオ=青木」と言われるほど、ブランドの象徴ともされるプロ。新しいゼクシオを投入する前提で2モデルを打ち比べているようだった。「2つのモデルともにフェース面の進化を感じました。最近スライスが多くてヒール寄りのミスが多いのですが、ちょっとヒールヒットでもそんなに飛距離に変化が出ない」。さらに前作にもあったアクティブウイング(空力をコントロールする機能)と呼ばれるクラウンにある翼が2本に増え、「空気抵抗が少なくて切り返しがスムーズになりました」と機能の進化を評価した。
“ゼクシオサウンド”の変化も感じていて、「落ち着いた打球音になって、弾き感もちょっと抑えられた感じがします。今までのゼクシオは反発するような音でしたからね。落ち着いた音のほうが個人的には好きです」と語る。ゼクシオ歴が長く、2代目から打ってきた青木だからこそ、音の変化には敏感なのだろう。2つのモデルで迷った末に、「コースで打ってみたら『エックス』のほうが飛んでいて、風にも強かったので、現段階では『エックス』で調整していこうかなと思っています」と、とりあえず決断した様子。13日(金)のスタート時点で手に握るクラブはどちらになるか、注目してみてみたい。
様子を見る限り、新しいゼクシオと目されるヘッドは2機種。ひとつが金色の差し色が入ったモデルで、いわゆるやさしい顔つきで球がつかまりそうな雰囲気。こちらが13代目らしきノーマルのヘッドだろう。もう一つは「X」とソールに書かれているヘッドで、青色の差し色が入り、フェース面も黒くシュッとして、全体的に締まって見える。過去のケースを考えると、こちらがよりアスリート向けのゼクシオ エックスの新作だろう。こちらは前作同様ネックに弾道調整機能がついている。
現段階では発売時期など詳細は不明。メーカーからの正式発表を待ちたい。(千葉市緑区/仮屋美遊)