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鈴木愛の気分転換 “重め”パターで調整中

「入る時は入る。でも、入らない時はまったく入らない。もう、怖いくらい!」。何度打っても、ちっともカップに沈まないボール。鬱積するフラストレーション。ああ、もうやってられない…。グリーン上での心理は、ゴルファーならばアマチュアもプロも似たようなもの。今季初勝利が欲しい鈴木愛の内心も、近頃そんな状態だったらしい。

溜まりに溜まったイライラを解消してくれたのが、前週「NEC軽井沢72」でテレビ解説を務めていた森口祐子プロ。「良い時はどっしり構えられているし、ストロークも良いリズム。悪くなるとアドレスもしまっていない。右肩をうしろに引くイメージで打った方がいい」

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アドバイスに加えて「重いパターの方がそういうイメージが出るから」と勧められ、森口の愛用パターを借りて練習、練習…。最近はピンタイプの「ピン ケーデンス TR Anser 2 パター」を握ってきた鈴木だが、今週の「CAT Ladies」で事前ラウンド中に思い切ってスイッチ。ネオマレットタイプの「ピン ケーデンスTR ケッチ ミッド350」(鈴木は短尺シャフト)を実戦で投入した。

するとどうだ。初日、出だし1番(パー5)から3連続バーディを決めて、あれよあれよという間に7バーディ、ノーボギーの「66」。7アンダーの首位タイと絶好のスタートを切った。「私、ホントはこういう(ネオマレット型の)パターは普段打てないんですけどね…」。大先輩の言うこと、聞いてみるもんだ。

あくまでも、今大会のパターはスポットでの起用。「エースパターは選手権に残して使いたい」。視線の先にあるのは、昨年初優勝を遂げた9月「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」だそう。「とりあえずは“遊び”の気持ちで、選手権までにエースパターでの調子を仕上げていきたい。いまは遊び感覚で“入ったら、ラッキー”くらいの感じで」。遊び感覚で優勝賞金1080万円、いただきますか。(神奈川県箱根町/桂川洋一)

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