コングレッショナルは今もメジャー級のテスト
2013年 AT&Tナショナル
期間:06/27〜06/30 場所:Congressional Country Club
キャロウェイの最新ウェッジが旋風を巻き起こす? Mack Daddy 2
By Jonathan Wall, PGATOUR.COM Equipment Insider
新しいThe Mack(マック)が遂に日の目を見る。数か月のテスト期間、及びRBCヘリテージツアーから開始したPGAツアーでのフィードバックを経て、キャロウェイゴルフ社はMack Daddy 2を新作のラインナップに追加する旨を木曜日に発表した。
チーフデザイナーのロジャー・クリーブランド氏が手がけたこのウェッジは、X Forged型に戻ったティアドロップ型(涙型)のシェープを特徴としており、そして今回さらなる進化を遂げている。
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"Mack Daddy"に関する秘話を知らない人のために、改めてここで紹介しよう。このウェッジは当初2006年にX-Tour wedgesとして開発され、はじめて試打した時のフィル・ミケルソンのコメントが大きな話題となった。
クリーブランド氏によると、初めてこのウェッジを手にしたミケルソンは、およそ40ヤードのロブショットを放った。メジャー大会で4勝を挙げている名手は、ボールがピタリと約40フィートで止まるのを見ると、手にしたウェッジをマジマジと眺めながらこう言った。「この溝は最高だね(Mack Daddy)!」
Mack Daddyが2006年にキャロウェイのウェッジラインで商品化されて以降、全米ゴルフ協会はここ数年に渡り多くのルール改定を行い、特に2010年のR&Aのルール改定(溝規制)では、ウェッジのサイズ、形、そして溝の間隔が著しく制限された。開発を担当したクリーブランド氏は、それらのルール改定にも対応してきたことを明かした。
「The X Forgedのウェッジについてはルール改定前からいろいろな構想を練っていました。なるべく沢山のスピンがかかるようにサイドウォールを工夫したりね」と、クリーブランド氏。「そしてひとたび規則が改定されたら、私たちは再び試行錯誤を繰り返しながら、新しい計画を練り直しました」
キャロウェイは、全米ゴルフ協会やR&Aのルール改定に合わせて打ちだした新作を、Mack Daddy 2と名付け発表した。クリーブランド氏は、ウェッジを最新規定に対応させることが非常に難しかったことについても言及した。
「新しいウェッジは、以前のタイプよりも多くのスピンを可能にしました」とクリーブランド氏。「幅の広いウェッジに仕上がりました。オリジナルタイプのMack Daddyと実寸は同じ幅ですが、オリジナルには2度の角度しかなかったサイドウォールが、最新モデルには5度あるのが特徴です」。
サイドウォールの角度を増加させることで、56度、58度、60度、64度の異なるタイプのクラブに、ウェッジの一番上の半径からルールで制限されたギリギリの値まで幅を拡大。これによりクリーブランド氏は、ボールをしっかりと“かむ”新たなデザインのウェッジを設計することができたのだ。
より可能性が広がった、精密機械で作られたこの新しいウェッジは、オリジナルモデルよりも若干、幅広なモデルとなった。ボールのエッジを捕えた時も、どんな難しいライからでも、このウェッジは十分なスピンを与えることができるという。
さらに同社は、47度、50度、52度、54度のモデルには、さほど積極的でないタイプのクラブとして、サイドウォールを20度に設定したラインナップも用意した。「ゴルファーが56度、60度のウェッジを使う場面は、時として、より多くのスピンをかけたいはずですから」と、クリーブランド氏。「しかし、ピッチングウェッジやギャップウェッジでは、ロフト角と満足のいくスピン数が、うまくマッチングしないのが現実でした。だから私たちは、それらのロフト角のクラブにも工夫を凝らし、さほど積極的でないタイプも開発したのです」。
さらにウェッジのフェース部分には、レーザーでエッジ加工された特徴あるパターンがデザインされた。クリーブランド氏は、この特徴的なパターンは、単なる装飾には留まらない、と語った。
またMack Daddy 2は、 soft 1020 カーボンスチールシャフトを採用。ウェッジショットを放った時の打感に一掃、ソフトなフィーリングをもたらすのが狙いだそうだ。「多くのゴルファーはウェッジにこだわりを持っているからね」と、クリーブランド氏。「8620カーボンスチールでも、1020ほどの柔らかさは表現できないからね。正直、開発コストはかさむけど、このカテゴリーにはなかった打感を作りたかったんだ」
X Forgedがいくつものオプションを有しているように、Mack Daddy 2 には3種類のソールが用意された。S-Grind、C-Grind、そしてU-Grindだ。
「なぜ3つものソールを用意したかって?新しいウェッジを試し打ちしてもらうと必ず聞かれる質問があるんだ。“OK、感じはいいね。ところでこのクラブのgrindはなに?”とね」とクリーブランド氏は語った。
「我々は、素晴らしい技術を有するツアープロ達に、なるべく多くの選択肢を用意したかったんだ。もちろんそのためにここ数カ月はツアー会場で様々な意見を聞いて回ったし、多くの肯定的な意見を聞けたから非常に満足しているよ」
The S-Grindは標準的なタイプで、バウンスは10度。ヒール部分を軽減しつつ、3タイプの中で最も直線的で最先端にボールを運ぶクラブだ。手堅い状況ではこのクラブが重宝するだろう。
The C-Grindのバウンスは14度で、ヒール部分と先端部分の負担をさらに軽減している。カーブがかかったリーディングエッジは地面により長く接触し、オープンフェイスで打つときのバウンスがプレーに反映されるのを防ぐ。このタイプは、ソフトなコンディションでより良いパフォーマンスを発揮する。
「ヒール部分と先端部分からから、ソールがかなり取り除かれているんだ」クリーブランド氏は、the C-Grindについてこう説明した。「さらに、前方から後方にかけてが非常に浅い。それがソールの露出と接触を抑える。どんなときもバウンスは味方するんだ」
The U-Grind(58度および60度のモデルのみ入手可能)のバウンスは10度で、このモデルはミケルソンが2013年のマスターズ以降使用しているのと同じバージョンだ。The U-Grindは広く窪んだソールで、そして3種類のソールの中で最もタイトなヒールを有している。独特なソールの形状と丸みを帯びたリーディングエッジは、ボールの下を叩き高く柔らかいショットを打つのに適している。
「The U-Grindは、明確にフィル(ミケルソン)からインスピレーションを受けている」とクリーブランドは話す。「彼は常に積極的だ。私はこの仕事を初めて以来、プロゴルファーたちの声にいつも耳を傾けている。彼等は四六時中ゴルフをプレーしているわけだからね」。
ウェッジはトゥルーテンパーのダイナミックゴールドS300を採用しており、仕上がりはスレートタイプかミルキー・クロームの2種類が用意されている。スコッチ・ブライトで磨かれ仕上げられるスレートタイプは、適切に扱いさえすれば長年に渡り美しさを保つ。ミルキー・クロームはシックで落ち着いた仕上がりで、光沢感を取り除いている。
Mack Daddy 2は7月12日から、小売価格は各119ドルで販売される。
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